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「第27回製薬協政策セミナー」を開催
日本経済再生に向けたイノベーションの創出
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そうした到達目標を踏まえ、2020年を見据えて直ちに取り組むべき課題とは何でしょうか。まず、政府としては大学・研究機関などが有するさまざまな医療分野の研究シーズを汲み上げ、研究開発を推進する体制の整備、ヘルスケア産業の育成に向けた環境づくりや、日本の医療機関・ヘルスケア産業などの海外展開の支援を行う必要があると考えております。
 研究・医療機関としては、再生医療やゲノム医療といった先進的な研究開発に取り組むことが重要です。われわれ企業は、高齢社会に対応したヘルスケア関連製品・サービスの開発や優れたヘルスケア関連製品・サービスの海外への積極的展開を行う必要があります。そして、国民に対しては、健康増進や疾病予防に向けた主体的な取り組みが求められると考えております。

新産業と既存産業で2030年には210兆円の付加価値創造を目指す

次に、経団連ビジョンで掲げた総合課題の1つである次の時代を牽引する「新たな基幹産業の育成」について説明します。
 わが国は国際競争力のある基幹産業の輸出で稼いだ外貨によって食料や燃料などの天然資源を輸入し、国民生活を支えるという基本的な経済構造を持っています。その基幹産業は明治以来、繊維、造船、鉄鋼、半導体、電気・機械、自動車と時代とともに変遷してきました。経済の継続的な成長を今後とも実現し、国民生活を支えていくためには、次の時代を牽引する新たな基幹産業を育成していくことが求められております。
 経団連では、新たな基幹産業となるポテンシャルを秘めた産業として「IoT(Internet of Things)」、「人工知能・ロボット」、「スマートシティ」、「バイオテクノロジー」、「海洋資源開発」、「航空・宇宙」の6分野を掲げました。中でもバイオテクノロジーは、地球規模の人口増加に伴い、各資源の消費効率を改善するなどさまざまな分野に役立ち、人類の発展に欠かせない技術と考えております。現在、バイオテクノロジーではバイオ医薬品が相応の地位を確立しており、今後は化学素材、農業、環境、エネルギーなどさらに幅広い分野への応用が期待されます。ビジョンを実現した場合の姿として、これら6つの産業をはじめとした新たな基幹産業で2030年に100兆円の付加価値を生み出すことを目標としています。
 もちろん、既存産業群も重要であります。既存産業の強化によって2030年には110兆円を生み出し、新たな産業と合わせて210兆円の付加価値を創出することを目指します。これは現在のGDPに対して約4割増となります。

第5期科学技術基本計画への提言

本年度末にはわが国における中長期の科学イノベーション政策に当たる「第5期科学技術基本計画」が策定されます。これまで策定権限は文部科学省にありましたが、2014年の内閣府設置法の改正によって、第5期計画から内閣府の総合科学技術・イノベーション会議、通称CSTI(システィ)で作成されることになりました。そのため、これまでよりイノベーションを強く意識した内容となることが期待されます。
 経団連では未来産業・技術委員会を中心に議論を進め、昨年11月と今年3月に提言を公表しました。
 提言の中では、基本計画策定に当たり、経団連としては先ほど述べた目指すべき国家像を参考にしてほしいと提案、そして、未来創造に向けた3つの視点と5つの重要課題を提示しました。
 3つの視点とは、「ICTによる“新しい産業革命”への挑戦」、「システム重視の国際標準化への対応」、「オープンイノベーションの本格的推進」です。
 5つの重要課題は、「国としての省庁横断・革新的課題への挑戦」、「資源・環境・エネルギー等の制約の克服」、「超高齢社会への対応」、「安全・安心、国家の存立」、「共通基盤技術の強化」といった内容です。また、イノベーション創出に向けた国全体の仕組み作りとして「CSTIの司令塔機能の更なる強化」、「国立大学改革」、「研究開発法人改革」、「資金制度改革」などを提案しています。
 今年6月には、第5期計画の中間取りまとめが発表されましたが、これまで述べたような産業界の意見が相当程度反映されており、今後の最終的な取りまとめに期待をしております。

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