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リスクに基づくモニタリング(RBM)の
導入上の課題と留意点
 第2回〈最終回〉
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製薬協 医薬品評価委員会は、「リスクに基づくモニタリング(Risk Based Approach to Monitoring、RBM)」の概念の理解を促すための活動を行ってきました。前号に引き続き、RBMの実装に際して寄せられたさまざまな疑問について、トピックスごとに回答を試みたいと思います。みなさまがRBM実装を考える際の参考となれば幸いです。

中央モニタリング

ライン

Q. 誰が、いつ、何をモニタリングするのですか?

Q. 中央モニタリングが不得意なものはありますか?

ライン
A

モニタリング手法は、中央モニタリングとサイトモニタリングに大別されます(図1)。サイトモニタリングが個々の施設を対象に行われるのに対し、中央モニタリングは、施設横断的にスポンサーの担当者によって行われる評価です。中央モニタリングは、症例報告書で報告された臨床試験データ、EDC監査証跡、そのほか利用可能なあらゆる情報を用いて、治験参加国間や施設間の比較を行うことにより、さまざまなリスクを定期的に評価して、リスクマネジメント/コントロールする手法です。治験ではさまざまなリスクが考えられますが、RBMでは、被験者の安全性確保、臨床試験の信頼性、GCPや治験実施計画書の遵守の観点から、特定されるリスクにフォーカスします。

図1 モニタリングとは

図1 モニタリングとは

中央モニタリングをより効果的かつ効率的に実施するための考慮事項を示します。
● 治験の早い段階でリスクを把握することが不可欠です。ここで重要な点は、リスクの重みも決定することです。特定されたリスクと、その重みに応じて、リスク評価指標(Quality Risk Indicators)と閾値(Thresholds)を設定します。中央モニタリングで評価するリスクは、施設外でアクセス可能なデータや情報で検出可能なものが対象になることは考慮すべきポイントです。
● リスク評価指標および閾値の設定、検出可能性の評価に基づき、中央モニタリングで使用するレポートを作成します。治験実施環境、特に電子化インフラ導入状況により、作成可能なレポートや指標は異なりますので、現状に見合ったレポート作成、指標設定をすることが求められます。また、治験参加国間や施設間の比較を容易にするための工夫、たとえば、閾値を越えた指標をハイライトする、グラフを多用するなど、視覚的に比較可能なレポートを作成することも中央モニタリングを効率的に行うためのサポートになります。
● リスクマネジメント/コントロールを実施するのに適切な実施時期を考慮し、中央モニタリングの実施時期を決定します。
 中央モニタリングは、データマネジメント(DM)担当者による、個別症例を対象に実施するデータレビュー、データクリーニングと異なり、治験参加国間や施設間、さらには治験間の施設の実施状況(成果)、各指標の外れ値や傾向を多角的に比較、評価し、治験全体の質をマネジメントすることが目的の1つです。したがって、評価結果の影響範囲は、その内容により、施設、国、試験全体と異なります。サイトモニタリングのみならず、ほかの関連部門とのコミュニケーションや適切な問題点の共有も中央モニタリングを導入するときに考慮すべきポイントです。

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