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「第26回製薬協政策セミナー」を開催
健康・医療戦略を踏まえた医薬品産業の発展に向けて
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日本の製薬企業では医療・医学に習熟した人材が求められている

中垣 英明氏
多田 正世氏
山口 最後に、人材育成について皆さんの意見を聞きたいと思います。どのような人材がイノベーションを起こすでしょうか。また、そうした人材を育成するためにはどのような仕組みが必要でしょうか。
飯田 人材育成の方策については、これまでも制度設計のほか、国際交流、人的交流、異業種交流などの必要性が唱えられてきました。しかし、なにより重要なことは、産・学・官の全員が一体化して情報を共有し、開かれた環境の中でさまざまなイノベーションを展開していくことだと思います。すなわち、妙案があるわけではなく、政府と民間がそれぞれの立場で地道な努力を繰り返すことです。その中で、人材も育っていくと期待するしかないと考えています。
中垣 人材育成は非常に重要な課題だと私も思っています。特に最近は正確なデータ解析の必要性が強く指摘されていますので、医療統計のエキスパートの養成は喫緊の課題だと思います。もう1つは知的財産保護のエキスパートです。今回、経産省の協力を得て、日本医療研究開発機構には特許庁に所属していた知財の専門家も加わることになっています。ただ将来的には、医学部教育のカリキュラムの中で統計や特許に関する講義を拡充し、医師国家試験の項目にも導入するといった取り組みも必要ではないかと考えています。
仙石 アカデミアにおいても人材育成は常に課題ですが、その解決の糸口は博士課程教育の強化、キャリアパス形成の強化に尽きるかと思っています。たとえば、クロスオーバー人材と呼んでいますが、薬学や医学、あるいは生物統計のような専門性に加え、経営学、機械工学、政策学なども含めた複数の専門性を有する人材の育成を考える必要があります。あるいは有望な博士に対し、戦略思考トレーニングを施すといった取り組みも考えられます。すなわち、今後の大学・大学院教育には、より能動的なイノベーターとしての博士をクロスオーバーで育成していくシステムを、積極的に導入すべきではないかと考えています
多田 海外に比べ、日本の製薬業界に何が一番不足しているのかといえば、医師免許を有する人材です。すなわち、日本の製薬企業では医療、医学に習熟した人材が求められているわけです。もう1つ不足しているのは、語学だけでなく、ビジネスのグローバルマネジメントができる人材です。こうした問題点の解決策としては、グローバルな人材を他国から雇用することも1つの方法でしょう。あるいは日本人の研究者を他国の優れた研究所で切磋琢磨させ、育てるという方法も考えられます。そうしたことを考えながら試行錯誤しているのが、製薬業界の現状だと思います。
山口 本日は、わが国における健康・医療の戦略が着実に進みつつあることを確認できました。また、基礎研究レベルでは数多くのシーズがあり、それをうまくコーディネートし、実用化するエンジンがあれば、医薬品産業のさらなる進展が望めることも再認識できました。そうした動きを後押しする機能の一つとして、日本医療研究開発機構が来年発足します。この新たな取り組みにより、産・学・官の連携・協働がより加速化され、機能していくことに期待したいと思います。本日は、大変有意義なディスカッションができました。ありがとうございました。

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