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「第26回製薬協政策セミナー」を開催
健康・医療戦略を踏まえた医薬品産業の発展に向けて
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予算を9分野に重点投資

今年8月末に各省の要求を聞いて医療分野の研究開発関連予算要求をとりまとめ、2015年度の概算要求が出ました。2014年度予算は1,400億円と前年比で4割増となりましたが、2015年度は前年より多少増える程度と見込まれます。
 この予算の配分ですが、9つの分野に重点投資したいと考えています。主なものを挙げると、まず第1に「医薬品・医療機器開発への取り組み」、第2に「臨床研究・治験への取り組み」です。日本は基礎研究は強いが臨床研究は弱いといわれており、シーズを迅速に製品化する支援を行っていきます。第3に「世界最先端の医療の実現に向けた取り組み」、第4に「疾病領域ごとの取り組み」で、がん、認知症、新興・再興感染症、難病がその対象となります。
 現在、内閣官房で作業を行っていますが、年度途中で配付される調整費も含めて、今後、機構に一元化されるので、各省の補助金を共通で使えるなど、利便性と公平性が増すことになります。
 世界の流れは速く、競争も激化する中、われわれとしては知財関係なども含めて研究開発を全面的にバックアップしていきたいと考えています。

仙石 慎太郎 氏

■ パネリスト講演2

健康・医療戦略を踏まえた医薬品産業の発展に向けて
~アカデミアからの視点

京都大学 物質-細胞統合システム拠点 准教授
(講演当時、現:東京工業大学大学院 イノベーションマネジメント研究科 准教授)

仙石 慎太郎

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関係機関の連携と協力が必須

政府の健康・医療戦略には、国の関係行政機関、地方公共団体、大学など研究機関、そして医療機関および事業者という関係者の相互連携・協力がいくつも記載されています。
 大学など研究機関の役割に関して抜粋すると、革新的医療技術創出拠点やナショナルセンターなどとの連携や協力が期待されており、基礎研究および臨床研究における不正防止の取り組み、産・学・官連携の枠組みの構築と活用や、新産業の創出、人材教育などにも寄与することを求められています。
 ここで強調されていることは「連携と協力」であり、まさに私たち大学が課題認識としてもっていることです。そもそもイノベーションとは必ずしも技術革新ではなく、さまざまな要素の「新結合」であって、大学はいかに自らの場を使って、多様なプレーヤーと連携し、新結合を促すかが問われているのです。これは従来の産学連携とは異なる新しい取り組みです。この新しい産学連携の付加価値化モデルとして、いくつかの事例・モデルをご紹介しましょう。
 京都大学では、2007年から革新的な産学連携をスタートさせました。これまでの産学連携は研究室単位でしたが、われわれは「組織的産学連携」と名づけ、大学側の複数の要素技術を活用してアステラス製薬と連携しています。
 「次世代免疫制御を目指す創薬医学融合拠点」、通称「AKプロジェクト」と命名し、京大のキャンパス内に企業と共同で研究所を設け、大学と企業の研究者がともに、ただし一線を引きながら、研究しています。大学ならではの要素技術と企業の創薬技術などを補完的に提供して革新的免疫制御薬を作るべく、さまざまなテーマで研究を進めており、現在、7年目を迎えて着々と研究成果が出ています。

日本固有のイノベーション土壌が必要

次の事例は、「知的プラットフォーム」と称して、私が3年間運営してきたプロジェクトです。京大はiPS細胞やES細胞など幹細胞の研究が盛んですが、私の専門である技術経営の立場からも幹細胞研究を振興する仕掛けとして、企業と大学の研究者が緩やかに交流できる知的プラットフォームが必要だと考えました。再生医療や幹細胞分野に異業種から集まってもらう試みへの理解が浸透し、26社が参加し、現在、さまざまなコンソーシアムやプロジェクト活動に発展しています。

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