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「欧州レギュラトリーセミナー」を開催

– Latest Developments in European Pharmaceutical Law –

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3. Latest Development in Data Exclusivity

 先発品メーカーにとって、市場における製品の保護は、特許による保護と薬事規制による独占期間の2つがあります。薬事規制上の独占権は2種類あります。1つは医薬品が承認されることによって得られるデータ独占権、もう1つはオーファン指定を受けることによって希少疾病用医薬品のみに認められる市場独占権です。EUにはパテントリンケージというシステムが存在しませんので、先発品メーカーは不満があれば訴訟を起こすしかありません。それで、データ独占権などの保護期間を算出するにあたっては、2つの概念「global marketing authorization、global MA(いわゆる世界中で販売承認を得るという意味ではない)」と「same marketing authorization holder、same MAH」について、よく理解し、最初に販売承認を受けた品目/権利者に注意をする必要があります(図4)。2005年以降に上市される医薬品は、8年のデータ独占期間に加え、2年間の市場保護期間があり、合計10年間は後発品が市場参入することはできません(後発品メーカーはデータ独占期間終了後に承認申請することは可能です)。10年の独占期間を経過した後は、公知の医薬品として認識されますが、先発メーカーにより8年間のデータ独占期間が終了する前に追加効能など新規の用途が承認された場合は、その見返りとして、さらに1年間が上乗せされて計11年間の独占期間となります。最新のトレンドとして、データ独占権に関する訴訟が増えてきているということで、その内容が紹介されました。

図4 データ保護期間について

Data exclusivity to be determined taking into account:
 – concept of global MA → “new active substance”
 – concept of same MAH

Conclusion: Data exclusivity starts with the initial MA granted to
  the applicant for a new active substance,
  provided that it is not a “same MAH”

● 独占期間の算定のむずかしさ
 オリジナルのMAHと法的な関係のない者が、公知となった医薬品を使って新規の用途を開発した場合に、どの程度の独占期間が付与されるべきかは、Directive 2001/83(ヒト用医薬品に関する指令)のArticle 10(5)の解釈も含め、現在、論議がなされているところです。なお、法的な義務からではなく、自発的な行為で小児用途として開発をした公知の医薬品(特許もしくはSPCなし)には、限度いっぱいの11年間の市場独占期間が与えられるよう、新たな承認申請のカテゴリー(PUMA)が設けられています。ただし、すでに成人用途では後発品となっている薬剤を、小児へ適応外使用で処方することは可能であり、PUMAの独占権に実質のメリットがあるのかどうかは不透明です。


● 新規有効成分とは
 完全なる独占期間が付与されるかどうかは、global MAの概念とsame MAHの概念の2つの解釈で決定されます。さらに、複雑なのは、有効成分が新規とみなされるかどうかも独占期間の付与に大きく関係します。有効成分として化合物自体が異なる場合は自明ですが、活性本体が同じであって塩やエステルなどを形成することで化合物としてはわずかに異なる場合があります。その関係で安全性や有効性などの効果・効能が有意に改善するような場合は、新規有効成分として認められるケースがあります。この場合の独占期間はどう解釈するのか、事例として、GenzymeのAubagio(teriflunomide)のケースやBiogen IdecのTecfidera(dimethyl fumarate)のケースが紹介されました。


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