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「第2回コード・オブ・プラクティス/プロモーションコード管理責任者・実務担当者会」を開催
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特別講演「製薬企業と医師・アカデミアの関係はどう変わるべきか―Conflict of Interestを踏まえて―」

水口 真寿美 氏
薬害オンブズパースン会議 事務局長

弁護士 水口 真寿美 氏


薬害オンブズパースン会議について

 薬害オンブズパースン会議は、薬害エイズ事件の和解が成立した翌年の1997年に発足したNGOです。意見書の公表、シンポジウムの開催などの活動をしています。製薬企業をはじめ企業の寄付は受けずに活動しています。


薬害の温床

 薬害オンブズパースンの活動や過去の集団訴訟等から、薬害はなぜ起きるのかということを振り返ってみると、①患者のためでなく企業のための新薬開発、換言すれば、臨床上の必要性に基づかない開発と研究が行われているということ、②有効性の過大評価と危険性の過小評価、③不十分な情報提供と過剰な宣伝、④製薬企業と専門家等との不健全な関係、⑤システムの不全を挙げることができます。


製薬協COPの実行性の確保

 COPによって、製薬協の会員会社がプロモーション活動だけでなく企業活動全般をみていこうということは大賛成です。COPが完全に実行・遵守されれば随分変わるのではないかと思います。それだけにどうやって実効性を確保するかが課題です。実効確保のために次の4点を提案します。
 第1は、COPの中の重要なポイントを法制化することです。これにより、自主基準であるCOP全体がもっと実行しやすくなるでしょう。
 第2は、失敗や不祥事を教訓として徹底的に生かすことです。多数あるコードを覚えることには限界があります。コードの精神、真髄、核の部分を伝えることです。真髄を理解すれば応用も利きますし、対応もできるのです。そのためには具体的な事件を徹底的に学ぶことが役立ちます。コード委員会は、個別事件を契機として、これを一般化してルールを設けて会員会社に通知していますが、各社では、実行段階で、改めて発端となった具体的な出来事にもう一度戻って考えるという作業をし、自社だったら、自分がそのポジションにいたら、どうしただろうかと徹底的に掘り下げることが必要です。これにより自己の経験に同一化して定着させることができるのではないでしょうか。
 第3は、社内のシステムへの反映です。社内基準を作成するというだけでは足りません。RMP(Risk Management Plan:医薬品リスク管理計画)を生かしきることです。RMP導入によって、制度上、プロモーションだけを切り離すというようなことはもう成り立たないようなシステムの変更を迫られているわけです。 開発から安全監視計画、市販後のリスク最小化策を講じる際にCOPを結びつけていく作業が必要です。また、コード担当者の社内での立場の強化も必要です。現状では企業により差があると思いますが、コード担当者のポジションと権限の強化は企業の将来にとって非常に重要であるという認識を各社のトップが持つ必要があります。これには製薬協の働きかけが必要です。不正や不祥事が相次ぎ、業界の対応の強化が求められている今がある意味ではチャンスではないかと思います。
 第4に、製薬協が、業界と組織の文化を変えるというメッセージをシンプル、かつクリアに発信していくことが必要です。医薬品は商品であるとともに医療にかかわり、そこに非常に高い公共性が認められるという特殊性がありますが、これを、利潤を追求する営利企業が担うところに本当に難しさがあると思います。医薬品は「公共」という概念に非常に深くかかわっていることを繰り返し確認していかなければなりません。COI(利益相反)の問題はアカデミアと企業双方に対応が求められていますが、組織的な対応が可能な企業側、製薬協が率先して文化を変えていくことに期待しています。

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