医薬品評価委員会 2016-30 治験終了報告書提出後の治験再開

関連分類:治験審査委員会

初回公開年月:2016年10月

質問

A病院で実施中の第1相試験において、実施医療機関での被験者の組み入れおよび対応が終了致しました。試験全体としても、目標例数を達成しており、今後新たな組入れも無い為、治験責任医師が治験終了報告書を作成し、実施医療機関の長へ治験終了(中止・中断)報告書にて報告し、実施医療機関の長より治験審査委員会及び治験依頼者に通知されました。

ところが、治験依頼者において治験実施計画書の改訂を予定しており、新たなコホート開設に伴い、改めて試験の実施を依頼したい旨の連絡が参りました。

お伺いしたい内容として、終了報告書を提出した試験を再度再開することが問題ないかどうかです。また、再開することが可能な場合においては、下記の方法で問題ないかどうかも教えていただけますと幸いです。

  1. (1)
    治験責任医師、治験依頼者間において、文書による合意を実施。
  2. (2)
    治験責任医師より、治験終了報告書の取り下げ等の文書を実施医療機関の長へ提出。
  3. (3)
    実施医療機関の長より治験審査委員会へ通知していただくと共に、治験審査委員会にて継続の適否を審議。
  4. (4)
    治験審査委員会にて承認後、治験を再開。

製薬協見解

ご質問のケースの取り扱いについて、GCPでは規定されていませんが、ご提案のような対応で問題がないと考えます。また、改めて治験の依頼から手続きを開始する方法も考えられます。どちらの方法であっても、一旦終了した治験を再開することになった経緯・理由を記録しておくことが重要と考えます。

なお、ご質問に「治験終了報告書の取り下げ等の文書」とありますが、経緯を残す意味から、既に提出された治験終了報告書は廃棄せずに保存しておくことが必要です。

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