医薬品評価委員会 2009-33 治験依頼者へ提供する画像の保存媒体
関連分類:記録の保存
初回公開年月:2010年01月
改訂公開年月:2021年03月
質問
これまで、当院では画像コピーは、主にフィルムと一部CD-Rで行っておりました。今回、治験依頼者から提供できるのはCD-RWであり、他施設でもCD-RWでお願いしていると言われました。
当院としては、CD-Rですと情報の追加・修正ができないためデータが第3者により手を加えられないので、CD-RWでは問題であると考えております。しかし、他施設でも実施しているように、CD-RWが一般的であれば、特に国際共同治験ではフレキシブルなそしてスピーディな対応が望めないので、CD-RWでも良いと判断しなければ準備が間に合わない状況です。
本当にCD-RWで進めている治験依頼者の方針は間違っていないのでしょうか。教えて頂ければ幸いです。国際共同治験はスピードを要求するのに、対応はフレキシブルでなくスピーディでもありません。よろしくお願いします。
製薬協見解
貴院からの画像コピーをCD-RWにて治験依頼者へ提供しても差し支えないと思われます。GCP第2条第14項に定義してありますように原資料とは「被験者に対する治験薬又は製造販売後臨床試験薬の投与及び診療により得られたデータその他の記録」ですので、実施医療機関で保存される画像データが原資料であり、治験依頼者に提供されるものは、あくまでもその写しと考えられます。また、GCP第21条第1項ガイダンス1に「治験データ等が正確かつ完全で原資料等の治験関連記録に照らして検証できることを確認するため、モニタリング゙を実施すること」と定められていますので、提供したコピーについての追加・修正が行われたとしても治験依頼者の責めに因ると考えられます。
CD-RでなくCD-RWを指定されている理由等、その他のご不明な点がございましたら治験依頼者にお問い合わせください。
見解改訂理由
GCPガイダンス(令和2年8月31日薬生薬審発0831第15号)の発出に伴い、軽微な記載整備を行いました。