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保存腫瘍組織からの追加検体提出時における被験者同意の必要性

治験119 質問・見解集
日本製薬工業協会医薬品評価委員会臨床評価部会治験119対応チーム
目次

質問番号:2018-28 保存腫瘍組織からの追加検体提出時における被験者同意の必要性

第1分類:同意の取得   関連分類:なし初回公開年月:2018年10月

 2016年より治験がスタートし、スクリーニングとして腫瘍検体を15枚提出しました。主目的の検査以外にもバイオマーカーを測定するということで、多めに検体数が設定されているとモニターから聞いています。
 この治験は現在も続いているのですが、バイオマーカーの測定のために腫瘍検体のスライドを再提出して欲しいという依頼が治験依頼者より来ました。治験開始時には決定していなかったバイオマーカーを測定することが決まり、スライド作成から1年以内のものでなければ検査ができないため、追加で提供してほしいということでした。治験依頼者は「被験者に再度生検をするわけではなく、病院で保存してあるものなので、被験者への説明文書の改訂は不要、再同意取得不要、被験者本人に伝えることも不要」と判断しています。治験実施計画書には明記されていませんが、「バイオマーカーを測定する」という文言だけで、カバー範囲内と考えているとのことです。治験依頼者には、当院で保存しているが、本来は被験者のものであることを伝えたのですが、治験実施計画書の範囲内の要求であるとの回答でした。
 治験に組み入れるとき、治験の目的のために被験者に説明し、腫瘍検体スライドを15枚提出していますが、断りもなく追加提出しても倫理的に問題はないのでしょうか?

 医療機関に既に保存されている検体の提供を含め、被験者からの生体試料の採取及び治験依頼者への提供は、予め被験者が同意した範囲内で行われる必要があります。今回の生体試料(腫瘍検体)の追加提供に際して、被験者の再同意が必要か否かは、説明文書に記載されている内容を基に判断すればよいものと考えます。
 一方、治験に係る生体試料の作製方法及び提出数量は、治験実施計画書又はその付属文書で規定され、予め治験責任医師により合意されるべきものです。今回の腫瘍検体の追加提供がその規定外であれば、新たな合意案件となります。治験責任医師は、バイオマーカーの追加測定の必要性、当該測定項目が治験開始前に決定できなかった理由等を考慮の上で、当該腫瘍検体の追加提供が合意できるものであるか否かを判断すればよいものと考えます。また、必要に応じて、治験審査委員会の意見を聞くことも一方法と思われます。

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