医薬品評価委員会 2017-71 標準業務手順書の見直し記録

関連分類:SOP

初回公開年月:2018年02月

質問

治験依頼者による監査において、今後のアドバイスとして「標準業務手順書(SOP)の年1回の見直しについて、改訂がない場合も見直しの実施の記録を作成した方が良いと思います。」と指摘されたそうです。該当するSOPでは、当然ながら「改訂がない場合も見直しの実施の記録を作成する」との文言が無い状態で実施してきました。いったい何が問題なのでしょうか?

例えばGCPは必要に応じて改訂されるべきものですが、改訂がなかった年には、「改訂がない場合における見直しの実施の記録」を作成しているのでしょうか?SOPは、必要に応じて随時改訂されるべきものと考えています。改訂の必要が無い場合に見直しの記録の作成は不要と考えています。

製薬協見解

標準業務手順書(SOP)は、治験がGCPを遵守して適正に行われるように、各組織の状況(組織体制、人員、組織の他の規定等)に応じた標準的な手順を規定したものであり、品質マネジメントシステムを構築する重要な要素の一つです(GCP第4条第1項ガイダンス1、2および第36条第1項/第2項ガイダンス1参照)。

SOPで規定される業務手順は、治験を適正に行うために常に適切な内容でなければならず、組織や規制等の状況の変化に応じて改訂する必要があります。これを確実に行うため、SOPが発行されてから一定の期間が経過した時点で、内容を見直すことをSOPに規定し実行することは有効であると考えます。

このようなSOPの見直しのプロセスが適切に実施されたことを担保するために、改訂の要否を検討した記録を作成・保存しておくことが必要と考えます。

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