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2009-09 モニターにより作成されるSDV時の記録

治験119 質問・見解集
日本製薬工業協会医薬品評価委員会臨床評価部会治験119対応チーム
目次

質問番号:2009-09 モニターにより作成されるSDV時の記録

第1分類:その他  関連分類:なし初回公開年月:2009年7月

 最近カルテを丸写しをされる治験依頼者様がおります。
 モニタリングとは、カルテとCRFの整合性を確認するためと考えておりましたが、CRFを広げずにひたすら朝から晩までカルテを一字一句写し続けるモニター様がいらっしゃいます。このため時間が足りなくなり、週一回8時間のモニタリングをすることを要求されています。
 担当モニターのみの判断ではなく、会社としてモニターにカルテを写してくることを求めているとのことで、上司の方がいらして、GCPにはそのように記載されていると主張されていました。また、その方は、CROにもそのように要求をしているとのことでした。
 さらに、写した紙の保管は非常にぞんざいであり、レポート用紙に書かれていることについて、落とすことの危険性について指摘したところ、名前がないので全く問題がないとのご返事でした。このようなものを院内で万が一紛失をしたときの問題については全く関 知しないという考えです。
 このような、カルテの丸写しについては非常に問題であると考えておりますが、協会としてはどのようにお考えでしょうか?この事例は極端ではありますが、似たような事例は時々あります。 被験者はまさか個人のカルテがこのように扱われているとは思ってもいないと思いますが、いかがでしょうか?

 ご指摘の直接閲覧については、GCP第21条第1項ガイダンス1では「治験依頼者は、被験者の人権の保護、安全の保持及び福祉の向上が図られていること、治験が最新の治験実施計画書及び本基準を遵守して実施されていること、治験責任医師又は治験分担医師から報告された治験データ等が正確かつ完全で原資料等の治験関連記録に照らして検証できることを確認するため、モニタリングを実施すること」とあります。
 治験実施計画書や症例報告書の内容に依存して、原資料から限られた範囲で、複写などをする必要があるかもしれませんが、ご指摘のカルテを一字一句写し続ける作業については、行き過ぎた行為です。また、院内外を問わずモニターが書き写した紙を紛失した場合、例え被験者名の記載がなくても被験者の秘密保全の観点から問題があります。
 本来モニタリング(SDV)は、症例報告書に記載されたデータが原資料から適切に転記等が行われ評価されているかどうかを検証するためのものです。さらに、治験が医療行為として適切な措置が取られていたかということを確認することも忘れてはいけません。カルテの一字一句を写してまで、症例報告書の整合を確認することがGCPの求める信頼性ではないことを改めて各企業が認識する必要があると考えます。

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