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2008-46 検査入院に対するSAE報告の取扱い

治験119 質問・見解集
日本製薬工業協会医薬品評価委員会臨床評価部会治験119対応チーム
目次

質問番号:2008-46 検査入院に対するSAE報告の取扱い

第1分類:副作用報告  関連分類:なし初回公開年月:2009年3月 改訂公開年月:2012年3月

 長期試験に参加されております被験者様が狭心症様の胸痛を自覚され、循環器内科にて心カテ入院を予定されました。当院の見解としては、治療の為の入院ではなくあくまでも検査入院であり検査の結果狭心症の診断がついた時点でSAE報告書作成を検討すると考えておりました。

 治験依頼者側からは、まず心カテ入院時にSAE報告書(狭心症疑いのため入院)で第1報を報告し、検査結果で診断されなければSAE報告書取り消しの報告(SAE報告書と同様の書面と情報量記載あり)を行うというものでした。結果的に狭心症と診断されたのですが、治療は不要との事でSAE報告書は取り下げの報告をするという当院にとっては理解に苦しむ内容でした。
 GCPを確認しても上記SAE報告は不要と考えますが、治験責任医師は治験依頼者の要望に応える方針のようです。SAE報告書作成に要するCRC業務量は長時間を要し、可能でしたら不要な業務時間を減らしたいと思っています。そのため、治験依頼者にSAE報告書が不要であると返答し、治験責任医師にもSAE報告の必要がないと納得して頂くには、もう少し確かな証拠や前例を蓄積したいと思いお尋ねいたします。

 治験依頼者は、被験薬について薬事法第80条の2第6項を知ったときには規制当局、実施医療機関の長及び治験責任医師に通知する義務があり、その事項の一つとしまして、薬事法施行規則第273条の2)の1では、「治療のために病院又は診療所への入院又は入院期間の延長が必要とされる症例」が掲げられています。
 厚生労働省医薬食品局審査管理課・安全対策課発の事務連絡「副作用等報告に関するQ&Aについての改訂について」(平成26年2月26日)のQ31において、検査を行うための入院は重篤な有害事象(以下、SAE)に該当しないとされている一方で、副作用治療のために入院したが特に処置を行っていない場合(安静治療)はSAEに該当するとされています。また同事務連絡のQ24において、重篤に該当するかどうかは企業(治験依頼者)の責任において判断するとされています。併せて医師等が重篤と判断した症例は全て「重篤」な症例に該当するが、医師等が重篤でないと判断した症例であっても当該企業が重篤と判断した場合は「重篤」な症例に該当するとなっています。
 よって、ご質問のような事例では、被験者の方の入院が治療を伴うものかどうかという治験責任医師の医学的判断と、治験依頼者がどのような理由で治療を伴わない(もしくは伴う)と判断したかがポイントになると考えられます。狭心症様の胸痛を治験中に発症されていることから、治験依頼者が入院時にSAE報告書を作成する必要があると判断したことは特に問題とは考えられません。
 一般的には治療入院が確定した時点が第1報を報告するタイミングになりますが、具体的な事例での判断については治験依頼者と協議をお勧めします。

【見解改訂理由】
 事務連絡「副作用等報告に関するQ&Aについて」の改訂に伴い、参照する事務連絡を変更しました。

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