くすりについてくすりについて

7.製薬産業の社会的貢献

Q55 近い将来、どのようなくすりが期待されていますか。

A

これまでに決定的な治療薬が開発されていないアルツハイマー病や糖尿病合併症、がん、免疫疾患などのくすりの開発が期待されており、その期待に応えるために、現在、製薬産業は開発への取り組みに力を入れています。

解 説

現在、新しいくすり(新薬)をつくり出すことのできる国は、世界をみても数か国しかありません。日本はその数少ない国のひとつです。

日本を含めて、アメリカ、イギリスといった新しいくすりをつくり出す国々は、わずか100年という近代的なくすりの歴史の中で技術革新を繰り返し、画期的とも呼べるくすりを次々に生み出してきました。それらのくすりは世界中の人々の健康と医療の発展に大きな貢献をしてきました。

下記のコラムは、医師にアンケート調査をおこない、各種の病気に対する治療の満足度と、くすりの貢献度の関係について、図で表したものです。全体として、医師が満足のいく治療ができたと感じるのは、くすりの貢献度が高い場合であるという傾向がみられます。

たとえば、H2ブロッカーやPPIなどの開発により手術が不要になった消化性潰瘍は、くすりの貢献度も治療の満足度も高くなっています。

しかし一方では、治療が必要とされながら、そのニーズ(治療への要望)が満たされてない病気も数多く残されています。アルツハイマー病をはじめ、糖尿病性神経障害や糖尿病性腎症などの糖尿病合併症、一部のがん、免疫疾患などの病気です。これらは、くすりの貢献度も治療の満足度も低いままです。

製薬産業では、これらの病気に対する革新的なくすりを開発することが、重要な使命と考え、開発に力を注いでいます。

くすりの貢献度が低い病気に対する新しいくすりは、現在120品目以上が開発中であり、近い将来、治療に使われるようになることが期待されます。その実現により、くすりによって治る病気がひとつでも増え、ひとりでも多くの患者さんの治療や健康に貢献することを目指しています。

MINIコラム治療満足度別にみた新薬の開発状況

新しく開発され、承認されるくすりのうち、42.3%(94品目)は、病気の治療に対するくすりの貢献度も治療に対する医師の満足度も低い領域(左下の象限)のくすりです。言い換えると、満たされていない医療ニーズへの対応にくすりの開発の重点が置かれ、くすりの貢献度・治療の満足度をより一層高めることに力を入れているといえます。

治療満足度は2005年、新薬の開発状況は2009年5月調べ。
○の中の数字は、国内医薬品売上高上位20社の新薬開発品目数(Ph1~申請中)。

出典:「製薬協ガイド2009」より引用

54c|化学物質の環境への排出量の削減

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くすりの情報Q&A55

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