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5.くすりを創り育てる

Q39 「ドラッグ・ラグ」とはなんですか。

A

海外で使われているくすりが、日本で承認されて使えるようになるまでの時間差のことです。世界のある国で発売されたくすりが日本で発売されるまでに平均4.7年かかるというデータがあります。そのためドラッグ・ラグの解消は大きな課題となっており、現在、解決への取り組みが進んでいます。

解 説

ドラッグ・ラグには2つの側面があります。1つは、他の国では発売されているのに、日本では発売されていないという「未承認薬の問題」(Q50参照)です。もう1つは、日本でも発売されているけど、他の国に比べて発売される時期が遅かった、というラグ(遅延)のことです。

前者については、世界の医薬品市場における売上高上位100品の中に、自国で発売されていない医薬品がどれくらいあるか、という比較をすると明確になります。

2007年の場合、日本は21品ありましたが、アメリカ、イギリスとも1品で日本は両国に比べると、発売されていない医薬品が圧倒的に多い状況です。

後者については、「製薬企業が安全性と有効性を確認する試験(治験)をいつ開始したのか」「治験にどれくらいの時間がかかったのか」「治験の結果を審査する時間がどれくらいかかったのか」が、それぞれの国によって違うことから生じてくると考えられています。

たとえば、世界初発売から各国における発売までの平均期間を比較すると、アメリカ1.2年、イギリス1.3年、ドイツ1. 4年に対し、日本は4.7年となっており、日本は先進国の中でも、くすりの発売時期が遅いことがわかります(下図参照)。

さらに、ドラッグ・ラグの期間を2004年と2007年で比べると、アメリカ、イギリス、ドイツなどが縮小しているのに対して、日本は3.9年から4.7年へと拡大しています。

このようにドラッグ・ラグは、近年、大きな問題となっています。

たとえば、くすりの承認審査をおこなう審査官の数がアメリカなどに比べて非常に少ないこと、日本国内では治験に必要な患者さんを集めるのが難しいことなどの理由から、承認までの期間が長くなり、ドラッグ・ラグが発生することになります。

海外で使われているくすりを使いたいと願う日本の患者さんは少なくありません。

そのためドラッグ・ラグの解消に向けて、くすりの承認審査をおこなう審査官の増員や、世界各地で治験を同時に実施するケースが増えるようになることを目指して、現在、官民を問わずさまざまな取り組みを進めています。

図表・コラム

39|ドラッグ・ラグ

下図は2007年の世界の医薬品市場における売上上位100品目について、世界初発売から各国における発売までの平均期間(ドラッグ・ラグ)を比較したものです。

出典:医薬産業政策研究所「2007年世界売上上位品目から医薬品アクセス-未上市品目の分析と上市ラグ-(「政策研ニュース№25、2008年7月)」より引用

ドラッグ・ラグ

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くすりの情報Q&A55

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