くすりの情報Q&A Q31.最近「服薬指導(ふくやくしどう)」という言葉をよく耳にしますが、どういうことですか。

回答

薬剤師が患者さんに、くすりの正しい使い方に関する説明をおこなうことです。くすりは正しく使われてはじめて有効なものとなり、そのために「服薬指導」はとても大切です。

解説

薬剤師は、医師の処方箋(しょほうせん)をもとに、くすりを正しく調剤して患者さんに渡します。

しかしこの時、ただ渡せばいいというわけではありません。くすりの正しい使用法に関する情報も併せて渡すことが必要です。これを「服薬指導」といいます。

服薬指導は、一般用医薬品でもおこなわれます。販売店の薬剤師は、患者さんの話をよく聞いて、もっともふさわしいと考えられるくすりを販売します。特に、一般用医薬品の中でも、医療用医薬品からスイッチされた第1類医薬品に分類される医薬品に関しては、薬剤師の説明が義務付けられています。

薬剤師が提供する情報は、くすりの服用時間・服用回数や服用量などの基本的な情報をはじめ、保管方法、注意したい副作用やのみ合わせなどがあります。

のむと尿(にょう)の色が変わるようなくすりの場合は、患者さんに不安を与えないように、そのような情報もきちんと説明します。また、くすりが変更になった場合や新しいくすりが追加された場合などにも説明をおこないます。

くすりは正しく使われて、はじめて有効なものとなります。服薬指導は、正しく使うための情報を提供することで、くすりを正しく使い、病気の治療の助けとなるようにするためにおこなうものなので、とても重要です。

「指導」というと、一方的に説明するだけのようにも聞こえますが、患者さんの話を聞くことも服薬指導に含まれます。くす りをのんでいて気になる点がある場合にも、薬剤師に聞くことで不安を解消できることもあります。

患者さんの中には医師には聞きづらいという人もいます。医師に聞くのを忘れることもあります。そうした時には、薬剤師に気軽に聞いてみましょう。服薬指導では、患者さんとのコミュニケーションを大切にしています。

くすりは、正しく使うための情報が、医師や薬剤師などの医療にかかわる人々から患者さんに提供されることが求められます。つまり、くすりは、正しい情報と組み合わされて初めて「くすり」と呼べるのです。

図表・コラム

31|服薬指導

くすりやくすりの説明書を受け取る際に、そのくすりを正しく使用するための重要なことが説明(服薬指導)されます。もしわからないことなどがあれば、気軽に聞いてみましょう。

服薬指導

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