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3.くすりの上手な使い方

Q27食べ物が、くすりに影響を与えることはありますか。

A

食べ物がくすりの主作用や副作用に影響を及ぼし、効き目が強くなったり、弱くなったりすることがあります。食べ物とくすりの関係は、患者さんの体質や症状、年齢などによって変わりますので、医師や薬剤師にアドバイスしてもらいましょう。

解 説

うなぎに梅干、水瓜(すいか)に天ぷら、といえば、昔からよく知られた「食べ合わせ」、つまり、おなかをこわしやすいといわれる組み合わせです。

こうした食べ合わせには、あまりはっきりした根拠はないようですが、くすりと食べ物との間には、一緒に食べるのを避けたほうがいいものがあります。

食べ物の成分が、くすりの効き目を強くしたり、弱くしたりする場合があります。

食べ物に気をつけなければならないようなくすりが処方される場合は、医師や薬剤師からアドバイスがありますので、不安を感じるようであれば、聞いてください。

たとえば納豆は、心筋梗塞(こうそく)や脳梗塞の患者さんで、血液を固まりにくくし、血栓ができるのを予防するためのワルファリンというくすりをのんでいる人にとっては、少し問題があります。

納豆に豊富に含まれているビタミンKには、血液を固める作用があります。この作用は、ワルファリンとは反対の作用になるので、くすりの効果が弱くなってしまいます。納豆が特に問題となるのは、納豆菌がしばらく体内で生き続けてビタミンKを次々とつくるからなのです。1回納豆を食べると3日間くらい影響が残ります。ビタミンKを含む食べ物には、納豆の他にホウレンソウやブロッコリーなどの緑黄色野菜があります。これらの野菜もあまり多量に食べると問題になることがあります。

健康の維持・増進などのために利用するサプリメントやいわゆる健康食品なども、くすりの作用に影響を与える場合があります。

サプリメントでは、女性の利用が多いビタミンB6、葉酸、ビタミンC、ビタミンDなどは、特定のくすりの効果に影響を与えるという報告があります。サプリメントは、カプセルや錠剤などののみやすい形状であり、しかものむことが習慣になっている人も多いと思われます。医師からくすりを処方された場合は、日常的に利用しているサプリメントについても、医師に話してください。

また、いわゆる健康食品でも同様です。イチョウ葉のエキス、EPAやDHA、コエンザイムQ10、カモミールなどは、特定のくすりに影響を与えることが報告されています。

このように、日頃、何気なく食べている物でも、くすりとの食べ合わせにより問題が生じる可能性があります。

食べ合わせによる問題が発生する可能性があるくすりを処方される場合は、医師や薬剤師が注意してくれるはずですが、不安を感じたら相談してください。

図表・コラム

27|食品によっては、注意が必要なくすりの効果と影響(納豆+ワルファリンの例)

食品によっては、注意が必要なくすりの効果と影響(納豆+ワルファリンの例)(拡大)

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食品によっては、注意が必要なくすりの効果と影響
(納豆+ワルファリンの例)

食品によっては、注意が必要なくすりの効果と影響(納豆+ワルファリンの例)

上図は、抗血栓薬「ワルファリン」を服用中に納豆を食べたことで、くすりの効果が弱まった例です(ワルファリンを服用開始後10日目に納豆(100g)を食べたところ、納豆に豊富に含まれるビタミンKの影響でワルファリンの効果は弱くなり、再び血液を固める度合いが高くなってしまった。この納豆の影響は3日ほど続いた)。

出典:
エーザイ株式会社 臨床研究センター『W a r f a r i n の適正使用情報 第2 版』(監修:青崎正彦氏、岩出和徳氏)
くすりの情報Q&A55

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