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3.くすりの上手な使い方

Q22子供にくすりをのませる時に、注意すべきことはなんですか。

A

子供はくすりを分解する能力が大人よりも弱い傾向があり、またくすりに対する感受性が高いといった特徴があります。したがって一般の大人が安易に判断して大人用のくすりをのませることはやめましょう。

解 説

子供が夜間に熱を出したりすると、大人用のくすりの量を減らして与える人がいます。

しかし、小さな子供はのみ込む力が弱く、また、くすりを分解する力や排泄(はいせつ)する能力(肝臓(かんぞう)や腎臓(じんぞう)の機能)も大人に比べて弱いため、くすりの影響を受けやすい傾向があります。

さらに、くすりに対する感受性が高く、脳へくすりの成分が移動しやすいという特徴があります。そのため量だけではなく、くすりの成分の性質や体内でどのように吸収されていくのかについても気をつけておかなければなりません。

アメリカでのことですが、大人ではよく使われている解熱鎮痛薬(げねつちんつうやく)のアスピリンを、インフルエンザや水ぼうそうの子供にのませたところ、脳に障害が起こる「ライ症候群」が多発しました。これを受けて日本では、15歳未満の小児のインフルエンザや水ぼうそうの解熱薬として、アスピリンは原則使用してはいけないことになっています。現在では、小児用の感冒薬(かんぼうやく)や解熱鎮痛薬には、アスピリンが含まれていないようになりましたが、大人用のくすりには含まれているものもあります。

また、抗精神薬などにも、子供にのませてはいけないものもあります。

子供用に医師から処方された場合は、注意を守って、また一般用医薬品の場合は、注意書きをよく読んで、子供用に決められている用量を使うようにしましょう。子供向けには、のみやすくしたり、使いやすいように工夫されたドライシロップ剤、シロップ剤(水薬)、坐剤(ざざい)などがあります。

また、子供が嫌がらずにくすりをのむように工夫することも必要です。

赤ちゃんの場合、いつものんでいるミルクに、くすりを混ぜてのませる母親をみかけることがありますが、ミルクによって効かなくなるくすりもありますし、ミルクそのものの味も変わったりして、赤ちゃんがミルク嫌いになることもあるので注意してください。

図表・コラム

22|新生児や乳幼児のくすりののませ方

  • 水薬
    水薬のビンから直接のませずに、正確に1回量をスプーンやスポイトなどにとって、味覚を感じにくいほっぺたの内側に流し込んで、のませましょう。
  • 粉薬
    口に水を含ませてからのませましょう。だんご状にしたり、ゼリーオブラートやアイスクリームなど好きな食べ物と一緒にのませるなどの工夫もしてみてください。
  • 坐薬
    坐薬の先に水やオリーブ油、サラダ油などを付けると、滑りやすく刺激も弱くなり、入れやすくなります。
    冷蔵庫に保管して固くなった坐薬は、使う前に室温に戻すと入れやすくなります。
    また、子供が力(りき)むと出てしまうので、坐薬を入れたら、少しの間押さえておくのがコツです。
  • 点眼薬(てんがんやく
    仰向けに寝かせ、保護者の膝や股の間に子供の頭を固定し、容器の先端が見えないように軽く目を閉じさせた状態で、下まぶたを引っ張って点眼してください。
    点眼後は、目頭を押さえるか、5分間眼をつぶることにより、薬剤が涙道(るいどう)へ流れること(口中が苦く感じる)を防げます。
    なお、眼を廻まわしたり、まばたきをすると涙液(るいえき)と共に流れてしまいます。
  • 軟薬(なんこう)
    チューブの先から直接塗らず、清潔にした指に必要な量だけ取り出してください。
    薄く塗れば効果が発揮されますので、ゴシゴシと擦すり込む必要はありません。かえって皮膚を刺激することになります。
  • 点鼻薬(てんびやく)
    噴霧(ふんむ)するのを嫌がる子には、鼻の入り口に1滴たらして、上を向かせて鼻の中に入れ、その後顔を戻し、余分な液を拭き取ってください。
    噴霧ができる場合は、容器を傾けすぎないように先端を鼻に入れ、使用後は容器の先端をティッシュペーパーなどで拭いて清潔にしてください。

  • 出典:「愛知県薬剤師会HP /子どもと薬/お薬についてのお役 立ち情報/新生児や乳幼児の薬ののませ方」より引用(一部改変)。
くすりの情報Q&A55

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