くすりの情報Q&A Q19.初診の時や複数の病院からくすりをもらう時は、どのような注意が必要ですか。

回答

初診の時は、下記の4つの項目について、医師に伝えてください。複数の病院にかかる時は、くすりののみ合わせにより、思わぬ副作用や症状を発症することがあるので、いまのんでいるくすりが記載されたおくすり手帳を持参し、医師に見せてください。

解説

初診の時は、医師からの質問がなくても、次のことだけはかならず伝えるようしてください。

(1)現在の病気と使っているくすり

もし、ほかの病気にかかっていて、くすりを使用している時は、その病名とくすりの種類や名称(医療用医薬品だけでなく、一般用医薬品も含みます)を伝えます。くすりの相乗効果による効き過ぎや、のみ合わせによる副作用を防ぐためです。

避妊薬(ひにんやく)のピルなどを使用していることも、話しておくべきです。また、健康食品やサプリメントもくすりではありませんが、のみ合わせに影響することがありますので、やはり話しておくとよいでしょう。

(2)アレルギー・副作用の経験の有無

過去に、くすりによってアレルギー症状や副作用が出たことのある人は、その時のくすりの名前と症状を話しておきましょう。

(3)妊娠や授乳について

女性の場合、これから妊娠を予定している時や妊娠中、さらには授乳(じゅにゅう)中の時にくすりを使用すると、胎児(たいじ)や乳幼児にも影響が出る可能性もあります(Q23、Q24参照)。

子供の健康のためにも、かならず医師に伝えておくことが大切です。

(4)仕事や飲酒のことについて

くすりには、眠気を生じるものがあります。車の運転手、飛行機のパイロットなど、眠くなると勤務に支障をきたす人は、事前に申し出ておいてください。また毎日の晩酌(ばんしゃく)や仕事でお酒の席に出る機会が多い人も、お酒をのんでも大丈夫かどうか確認しておくほうが安心です。

患者さんの中には、医師には話しにくいという人がいます。質問が多いと医師に嫌われて、診断や治療に差し障りがあるのでは、などと気を回す人もいます。特にお年寄りは、遠慮もあってか、必要なことも言わない人が少なくありません。

長年付き合いのあるかかりつけの医師なら、患者さんの様子からいろいろなことを読み取るということもできるでしょうが、初めての病院となるとそうはいきません。ですから左記の4つをかならず伝えるようにしましょう。注意すべき点や質問事項などを「おくすり手帳」に書いて持参するのも良い方法です。

図表・コラム

19|初診のときに医師に伝える4項目

初診のときに医師に伝える4項目

「おくすり手帳」の例

薬局でもらうことができる「おくすり手帳」には、あなたの病気の治療に役立つくすりの大切な情報が蓄積されていきます。記入した薬歴は、病院や医院で受診する際に、医師の診断処方の参考情報として役立たせることができます。

病院や医院などで処方されたくすりはもちろん、薬店やコンビニなどで購入して使用しているくすりについても、きちんと記入しておきましょう。

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