刊行物

リサーチペーパー

日本における新医薬品の承認審査期間 -2007年度調査-

安田 邦章 (医薬産業政策研究所 主任研究員
小野 俊介 (東京大学大学院薬学系研究科 医薬品評価科学講座 准教授)

(No. 37:平成19年12月発行)

 2006年に承認された国内新医薬品の承認審査期間について、年次による変化や個々の品目特性と審査期間の関係について分析した。2006年承認品目の総審査期間の中央値は23.4ヶ月と、2005年承認品目の23.9ヶ月と余り変化はなく、個々の品目のばらつきは拡大していた。2001年~2004年には約17ヶ月~19ヶ月で推移していたが、2005年、2006年には長期化したことになる。審査区分別にみてみると、通常審査品目では29.0ヶ月と過去5年間で最も長く、優先審査品目でも17.8ヶ月と短縮傾向にあるとはいえない。パフォーマンスの指標を承認審査期間としてみると、承認審査の迅速化は必ずしも達成されていない。総合機構の2011年度の審査期間目標値(通常審査品目12ヶ月、優先審査9ヶ月)と対比すると、2006年承認品目の審査期間は、通常審査品目で17カ月、優先審査品目では9ヶ月の差がある。12ヶ月以内に承認された通常審査品目の割合は4.8%、9ヶ月以内に承認された優先審査品目は10.7%といずれも低く、2011年度に50%にまで高めるという目標値との差は大きい。

 総審査期間の短縮のためには、個々の品目の審査サイクルの期間短縮やばらつきの解消を目的とした目標管理の強化と責任の明確化、申請者側作業時間の目標値達成への努力や、期間短縮につながる申請前段階からの審査当局の積極的な関与などについて、さらに取り組む必要があると思われる。加えて、品目審査に直接的に関与するすべての審査担当分野での審査期間パフォーマンスを高め、承認審査が滞りなく進捗する審査体制の整備が求められる。一方、申請者側においても申請資料の質、審査当局との対応のあり方等、改善点も少なくない。審査当局と申請者双方の承認審査に関わるパフォーマンスの向上を通じて、国内承認審査の迅速化が達成されることが望まれる。

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