医薬品評価委員会 2016-36 被験者募集における対象疾患名の表記

関連分類:被験者募集

初回公開年月:2016年10月

質問

病院のホームページで公開する予定の被験者募集の資料についてお伺いいたします。

対象疾患は、3つの部位のがんの総称で、この総称が治験実施計画書、被験者への説明文書に使用されております。総称のみが使用され、「(領域名)がん」のような、部位毎の疾患名の記載はない状況です。医師より、部位ごとのがんの名称で検索されることが多いであろうため、募集の記載には部位毎の疾患名を記載したいとの希望がありますが、治験依頼者は治験実施計画書どおりの疾患名で記載してほしいと言われております。

製薬協資料「治験に係わる被験者募集のための情報提供要領」「2. 情報提供内容」にある「治験に関する情報公開では、同意・説明文書及び治験実施計画書に示されている範囲で実施可能である」から外れてしまうのでしょうか?

製薬協見解

「治験に係わる被験者募集のための情報提供要領」<改訂版>(平成20年11月)は、医薬品医療機器等法における未承認医薬品の広告禁止、医療法における医療機関の広告規制を考慮しつつ、治験における被験者募集時の情報提供のあり方を示したものです。このようなことから、当該情報提供の際の「対象疾患名および症状名」は、上記の規制を踏まえ、説明文書および治験実施計画書に示されている範囲で提供可能とされています。

治験実施計画書どおりの対象疾患名の記載が被験者にとって理解しづらいと考えられる場合は、上記の範囲を超えることなく、より分かりやすい用語を使用することは差し支えないと考えます。

被験者にとって有益な情報を理解し易い表現で適正に提供することが重要ですので、治験依頼者と協議の上、使用する用語を決定することが良いと考えます。

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