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(4) 代諾者の範囲

治験119 質問・見解集
日本製薬工業協会医薬品評価委員会臨床評価部会治験119対応チーム
目次

質問番号:(4) 代諾者の範囲

第1分類:同意の取得 関連分類:なし初回公開年月:2004年12月 改訂公開年月:2013年4月

 治験における「代諾者」について教えてください。

  1. GCPでは「この省令において「代諾者」とは、被験者の親権を行う者、配偶者、後見人その他これに準じる者をいう。」とされています。ここにあげいる「その他これに準じる者」とは、どのような立場の人を指しているのでか?
  2. 傷病により意識がないか、意識障害のある場合において、代諾者に親は含まれますか?
  3. 含まれている場合、配偶者や親などの高位のものが優先されるべきかと思いますが、厳密に高位の方の意思を確認する必要はありますか?
  4. 医師の説明を聞いた親族で良いですか?
  5. 内縁関係にあるものは、代諾者に含まれるのですか?
  6. 精神障害者の保護者は、配偶者、親権者、扶養義務者もしくは市長村となっているようですが、この保護者にあたるかたすべてが代諾者になるとはできますか?

 親権者、後見人、親族、姻族の解釈は以下の通りと思っています。

親権者:
親権を行う者父母の婚姻中は父母が共に親権者となるが、父母離婚したときはその一方のみが親権者となる。
後見人:
(法)禁治産者または親権者を欠く未成年者のために財産管理や上監護の任に当たるべき者。法定代理人でもある。
親族:
民法上、六親等内の血族、配偶者および三親等内の姻族をいう。
姻族:
婚姻によりできた親戚。配偶者の血族。すなわち夫からみて妻の父母兄弟の類。
  1. GCP第2条ガイダンス11によれば、「被験者とともに、又は被験者に代わって同意をすることが正当なものと認められる者であり、被験者の親権を行う者、配偶者、後見人その他これらにに準じる者で、両者の生活の実質や精神的共同関係から見て、被験者の最善の利益を図りうる者」とみなすことができれば、すべて代諾者といえます。なお、緊急時では、付き添いの友人ではどうかとの議論もあります。しかし、この場合は、GCP第55 条(緊急状況下における救命的治験)で対応すべきで、代諾者としない方が妥当と思われます。
  2. 親族といえども、1.の条件を満たさなければ、代諾者となりえません。
  3. 一般的には、被験者との関係が近い方の(高位の)立場にある代諾者の意思を優先すべきです。しかし、そのことについては、GCPで規定されていませんので、あまり固守する必要はないと考えています。この場合も、やはり、1.の条件を満たしているか否かを判断の基準にすべきと思われます。なお、複数の代諾者(の資格者)がいて、相反する考えを示したような場合、(1)被験者との関係がより近い方の(高位の)代諾者の考えを採用する、(2)同意が得られなかったとみなす、(3)第三者の意見を参考に判断する、等の対応が考えられますので、あらかじめ、その妥当性について治験審査委員会の意見を聴いておくと、その時になって慌てることなく適格な対応がとれると思われます。
  4. 説明を聞いた親族であれば誰でもよいというわけではありません。やはり、1.の条件を満たしているか否かを判断の基準にすべきと思われます。逆にいえば、1.の条件を満たしていることを確認したうえで説明することが肝要といえます。
  5. 内縁関係であっても、1.の条件を満たしているのであれば、代諾者となりうると考えられます。
  6. 「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」において、「保護者がいない時等においては、その精神障害者の居住地を管轄する市町村長が保護者となる。」と規定(第21条)されていますが、市町村長については、1.の条件を満たしているとは考えにくいため、代諾者から除外して取り扱うべきと思われます。

 

【見解改訂理由】
 GCPガイダンス(平成24年12月28日薬食審査発1228第7号)発出に伴い、参照条文を変更しました。

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