健康医療データの用語集

オプトアウト/オプトイン

インターネット上で広く用いられている「オプトアウト」とは、「ある活動や取り決めに加わらないことを選択すること、又は参加を止めること」、「オプトイン」とは、「ある活動や取り決めに参加することを決めること」を指していますが、医療や医学研究の場合は別の意味で用いられることがあります。
医学研究におけるオプトアウトの場合は、「患者さんに通知又は患者さんが容易に知り得る状態に置き、研究が実施又は継続されることについて、患者さんが拒否できる機会を保障する方法」であるとされています(人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針ガイダンス参照)。
オプトアウトによってデータが利用される場合は、医療機関のウェブサイトや院内の掲示などで通知されます。拒否の意思を示さない場合は、自身のデータが通知に沿って利用されることとなります。それに対して、オプトインとは「患者さんが研究への参加や自身のデータが利用されることについて、研究の実施前に許可を得る方法」を指します。患者さんがデータの利用内容について説明を受け、同意を行った場合のみ自身のデータが利用されます。オプトアウトとオプトインのどちらを選択するかは、一般的に、国や自治体が定めた法律や指針に基づいて倫理審査が行われて決められます。
なお、個人情報保護法では、慎重な取扱いを要する個人情報を要配慮個人情報と呼び、要配慮個人情報のオプトアウトによる第三者提供を認めていません(改正個人情報保護法(2023年4月1日施行)第27条第2項)。要配慮個人情報には、病歴、障害、医師等により行われた健康診断の結果などが含まれます。

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