医薬品評価委員会 Pragmatic Trialsのススメ

データサイエンス部会

2018年6月

ICHにて協議されているGCP renovationの目的のひとつは、ICH-GCPを多様な臨床試験デザインやデータソースに対応させることである。その多様な試験デザインには、「これまでのいわゆる臨床試験」に加え、日常臨床下での意思決定をサポートするために、できるだけ一般化可能性が高くなるようにデザインされたPragmatic trialもスコープに含まれている。
2017年度データサイエンス部会タスクフォース5では、臨床開発やメディカルアフェアーズなどで承認前あるいは市販後の臨床試験をデザインしたり、解析したりする担当者を対象に、「Pragmatic trialについて語れるようになる!」ことを目標に、新たな研究手法のひとつとしてPragmatic trialについてまとめた。
本書「Pragmatic Trialsのススメ」は、Pragmatic trialについて日本語では初めてのまとまった資料であり、ICHのGCP renovationやselected safety collectionの流れを先取りしたものになっている。構成としては、まずそもそもpragmatic trialとは何かについてレビュー論文などをもとに現況を概観したうえで、多くの事例を交えたpragmatic trialのデザインの特徴の解説、実施上および解析上の留意点、日本で行う際の同意取得などに関する法的側面について包括的にまとめている。
本書が、来るべきGCP renovationの時代に備え、Pragmatic trialもオプションのひとつとして臨床試験デザインを検討していく際の一助となれば幸いである。

Pragmatic Trialsのススメ(2.4MB)

このページをシェア

TOP