医薬品評価委員会 2020-22 Webを用いた治験審査委員会の開催

関連分類:治験審査委員会

初回公開年月:2020年09月

質問

当院ではコロナウイルス感染防止を目的に今年度よりWebによるIRB開催を行っております。

Web開催にした経緯や、本人確認、外部委員からの審査資料の回収等の対応を行っており、また議事録上で、Web開催の旨、Webで参加した委員、会場で参加した委員など記載し記録に残しておりますが、ある企業より、治験119のNo.2011-58(テレビ会議による治験審査委員会の開催)の見解を元に、Webで参加した委員はどこからWebで参加したか(自宅や医局等)を併せて記録に残すように要望を受けています。

当院としては、本人確認をしていれば参加した委員であり、どこからWebで参加したかの情報は必要ではないと考えております。当院IRBのSOPにおいて、議事概要に開催場所を含めることとしておりますがWeb開催の場合は、Webシステムが開催場所であって参加者の個々の参加場所(自宅・オフィス等)を開催場所とは考えておりません。

本件対応すべきか見解を教えていただきたく存じます。

製薬協見解

ご質問のケースは、治験審査委員会の開催方法として参加者が会議場で参加するほか、Web会議システムを用いて個々の場所からも参加可能とすることで、一堂に会して行う審議(対面会合)と同等の審議を行うことを可能としたものと受け取りました。

Web会議システムの使用は参加する場所を限定されないという利便性がありますが、治験審査委員会の開催方法として用いる場合には、会議の記録への記載に関わらず、審議内容の秘密保持の観点から第三者が内容を知りうるような場所から参加していないか、などの説明を治験依頼者側から求められることは考えられます。したがって開催方法としてWeb会議システムの使用も選択肢とする場合には、開催場所・参加する場所の考え方を含めて手順を整備し、適切な会議への参加方法を明示して管理・運用することが望ましいと考えます。

なお、2011-58は、治験審査委員会の開催方法として同じ組織内の離れた建物にある会議場をTV会議で結んだもので、参加する場所がいずれかの会議場に限定されるという点で、ご質問のケースとは背景が異なるものと考えます。

このページをシェア

TOP