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代諾者が実施医療機関の職員である場合の取扱い

治験119 質問・見解集
日本製薬工業協会医薬品評価委員会臨床評価部会治験119対応チーム
目次

質問番号:2017-25 代諾者が実施医療機関の職員である場合の取扱い

第1分類:同意の取得   関連分類:なし初回公開年月:2017年10月

【質問1】   
 被験者の組み入れについてGCP上問題がないか教えてください。
 本試験の除外基準として「本治験の実施に直接関わっている治験実施医療機関のスタッフおよび親類縁者、治験責任医師から指示を受けている治験実施医療機関のスタッフ、あるいは本治験の実施に直接関わっている○○社の社員および親類縁者」とあります。しかしながら、本試験では、本人からの同意取得は困難なため、代諾者からの同意取得になります。代諾者は、当実施医療機関の病棟スタッフであり治験責任医師と同じ部署で勤務する看護師長(お互い所属は異なり、直接の上下関係はないようです。治験に直接の関わりはありません。)になります。この場合、本試験に組み入れは可能でしょうか?
 また、他施設での取り組みを拝見したのですが、組み入れが可能な場合、診療録に「同氏の代諾者が当院の職員であることを踏まえ、不当な誘導や強制がないように十分に注意を払い、同意説明文書に基づいて治験の内容を説明し、かつ、参加の拒否をしても不当、不利益な扱いを受けることは決してないことを説明しました。また、治験に参加することで特別な利益が与えられることはないことも説明しました。同氏の代諾者の参加決定が、自由な意思でなされたものであること、及び治験実施にあたっては、意思・職場の業務を尊重したうえ、他の治験参加者と同じ手段・方法で治験を実施します。」などコメント記載するのが好ましいのでしょうか?

【質問2】
 当院では同意文書の統一書式があり、治験依頼者に極力そちらを使用するよう依頼しています。ある治験依頼者より、「当試験には代諾者の設定がないので、代諾者の記載欄を削除してほしい」との要望がありました。代諾者は被験者の権利でもあるため、その欄は残しておきたいのですが、もし、代諾者の欄がない場合は、同意文書にどのように記載するのが好ましいのでしょうか。

【回答1】
 GCP第44条ガイダンス3では、「社会的に弱い立場にある者」とは、治験参加に伴う利益又は参加拒否による上位者の報復を予想することにより、治験への自発的参加の意思が不当に影響を受ける可能性のある個人としており、その例示として、階層構造を有するグループの構成員としての医・歯学生、薬学生、看護学生、病院及び検査機関の下位の職員が挙げられております。これらの者を被験者とする場合には、特に慎重な配慮を払うことが必要ですが、被験者のみならず代諾者についても同様です。
 ご質問のケースにおいては、被験者及び代諾者と治験責任医師等との関係性から、同意に自発性があるかを慎重に検討する必要があると考えます。また、治験責任医師が必要と判断した場合には、治験審査委員会に意見を求めるのも一方法であると思われます。なお、治験実施計画書にご質問にあるような除外基準が規定されていることから、治験依頼者と協議の上で最終的な判断を下すことが必要であると考えます。

【回答2】
 代諾者から同意を取得するケースがありえない(被験者本人からの同意取得しか受け入れない)治験の場合には、代諾者の欄が同意文書になくても特に問題はないと考えます。

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