くすりについてくすりについて

精神疾患等におけるアセントの取扱い

治験119 質問・見解集
日本製薬工業協会医薬品評価委員会臨床評価部会治験119対応チーム
目次

質問番号:2014-52  精神疾患等におけるアセントの取扱い

第1分類:同意の取得    関連分類:なし初回公開年月:2015年4月

 成人の認知症などを対象とする治験において、治験依頼者から、被験者と代諾者の両方の同意(同意文書への署名)を全症例に求められることがあります。GCPでは、十分な同意能力がない場合、代諾者による治験の同意を認めていて、その場合「被験者の理解力に応じて説明を行い、可能であれば被験者からも同意を得るべきである」とあり、治験実施計画書で代諾者による同意で被験者を治験に組み入れる旨が明記されている場合、被験者の署名は必須ではない印象を受けます。
 代諾者と被験者の両者が同意文書に署名した場合、被験者の同意は、法的拘束を受けるのでしょうか(小児と同様、賛意の扱いになるのでしょうか)?被験者と代諾者が、治験途中で継続の意思が異なった場合(被験者はやめたいと言っているが、代諾者は継続したいと言っているなど)、どちらが優先されるのでしょうか。また、成人にインフォームド・アセントの考えが適応されるのであれば、成人の被験者にも理解力に応じたアセント文書が必要でしょうか?

 成人の認知症などを対象とする治験において、代諾者とともに被験者にも署名を求めることは、GCPガイダンス第50条第2項第3項2「被験者となるべき者の理解力に応じて説明を行い、可能であれば被験者となるべき者からも同意文書への記名押印又は署名と日付の記入を得ること。」に沿った対応と考えます。
 代諾者は被験者の最善の利益を図りうる者でなけらばならず(GCPガイダンス第2条11)、「被験者となるべき者が同意の能力を欠くこと等により同意を得ることが困難であるときは、代諾者となるべき者の同意を得ることにより、当該被験者となるべき者を治験に参加させることができる。」とGCP第50条第2項にあることから、法的に有効な同意は代諾者による同意となります。しかしながら、治験途中で被験者と代諾者の考えが異なった場合には、被験者の意思、理解能力等を考慮し、代諾者は治験責任医師等とも十分に相談した上で治験中止の必要性を判断することが重要と考えます。
 「小児集団における医薬品の臨床試験に関するガイダンス(平成12年12月15日付)2.6.3」においては、小児被権者の理解を助けるアセント文書の作成が推奨されていますが、元々同意取得のための説明文書は、できる限り平易な表現を用いなくてはならない(GCP第51条第3項)ため、成人用のアセント文書は想定されていません。最終的には、治験責任医師及び治験審査委員会の判断によるものと考えます。

<<前の質問  次の質問>>

このページのトップへ

  • キャンペーン
  • 製薬協ニューズレター メールマガジン登録はこちらから
  • くすり研究所
  • 治験について
  • グローバルヘルス
  • Stop AMR 薬剤耐性に対する製薬協の取り組み
  • APAC
  • くすりの情報Q&A
  • 製薬協のテレビCM