医薬品評価委員会 2014-06 治験薬の温度保管方法(その2)

関連分類:その他

初回公開年月:2014年06月

質問

現在、当院で治験薬を保管している冷蔵庫はバリデーションが取られていないため、校正済み温度ロガーを冷蔵庫内に配置し、治験薬の温度管理を行っております。今後、バリデートされた冷蔵庫を購入し、毎年校正を行い、管理することを予定しております。このような条件であれば、冷蔵庫に内蔵された温度計により記録されたデータ(記録紙もしくは電子を予定)を保管管理し、別途温度ロガーの記録を残さなくても、精度管理の記録として問題ないでしょうか。

バリデーションの内容については以下を予定しています。

  • 基本動作(1. 温度設定が指示どおり実施可能、2. 高温警報・ドア警報、3. 温度表示)
  • 庫内温度性能

製薬協見解

冷蔵庫に内蔵された温度計が、定期的な校正により庫内温度を正しく示し、かつ記録することができることが保証(バリデート)されているのであれば、別途温度ロガーで記録を残す必要はないと考えます。ただし、内臓温度計への電力が、冷蔵庫と同じ電力源より供給されている場合には、停電や災害時においても温度が測定、記録され続けるよう、不測の事態に備える必要があります。

なお、治験依頼者により、温度記録データの閲覧や提出を求められる場合がありますので、記録データを保存する必要があります。

また、治験実施計画書の内容や治験薬の特性により、個別の対応(測定頻度、記録の出力様式、個別温度計の設置など)が依頼される場合もあります。その際は、それらの理由及び必要性について治験依頼者と協議していただければと思います。

過去の見解2013-41もご参照ください。

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