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緊急の危険を回避するための治験実施計画書からの逸脱への対応

治験119 質問・見解集
日本製薬工業協会医薬品評価委員会臨床評価部会治験119対応チーム
目次

質問番号:2014-02 緊急の危険を回避するための治験実施計画書からの逸脱への対応

第1分類:治験契約手続き    関連分類:治験審査委員会初回公開年月:2014年6月

 現在、当院ではSOP改訂作業を進めており、治験における緊急逸脱の手順について疑義が生じています。
 緊急逸脱について、GCPガイダンス第46条4に、「・・・その際には、治験責任医師は、逸脱又は変更の内容及び理由・・・・を可能な限り早急に治験依頼者並びに実施医療機関の長及び実施医療機関の長を経由して治験審査委員会に提出してその承認を得るとともに、実施医療機関の長の了承及び実施医療機関の長を経由して治験依頼者の合意を文書で得ること。」とあります。当院における実際の手順としては、緊急逸脱が起こった場合、治験責任医師から病院長及び治験依頼者宛に「緊急の危険を回避するための治験実施計画書からの逸脱に関する報告書」が出されます。病院長は、「治験審査依頼書」にて治験審査委員会に意見を求め、指示・決定を「治験審査通知書」にて治験依頼者及び治験責任医師に通知します。治験依頼者は、「緊急の危険を回避するための治験実施計画書からの逸脱に関する通知書」にて病院長宛に、検討結果を通知します。

【質問1】
 「緊急の危険を回避するための治験実施計画書からの逸脱に関する通知書」の入手時期について、どのタイミングがふさわしいでしょうか?GCPの記載からは、当該逸脱に対する治験審査委員会、治験依頼者の検討結果はそれぞれ独立しているように思えます。しかし、治験審査委員会の前に「緊急の危険を回避するための治験実施計画書からの逸脱に関する通知書」を入手し、治験審査委員会では治験依頼者の見解も踏まえて当該逸脱の妥当性について検討するほうが現実的かと考えますが、いかがでしょうか?

【質問2】
 治験依頼者の検討結果が「合意できません」となった場合、その後の手順はどのように想定されているのでしょうか。

 【質問1】
 GCP第46条ガイダンス4では、治験責任医師から提出された「緊急の危険を回避するための治験実施計画書からの逸脱に関する報告書」に対して治験審査委員会の承認、実施医療機関の長の了承、治験依頼者の合意を得ることとされていますが、治験依頼者の合意と治験審査委員会の承認及び実施医療機関の長の了承との順序については明記されていません。
 緊急の危険を回避するために行った逸脱は、被験者の安全及び人権保護が第一であるという見地から、治験審査委員会及び治験依頼者へ速やかに報告する必要があります。逸脱によっては、治験依頼者の見解を待つことなく早急に治験審査委員会で審査していただくことが必要な場合もあると考えます。
 治験審査委員会による承認及び治験依頼者の合意のための検討は、それぞれの異なる立場で行われます。前者は、被験者の緊急危険回避のために行った医療上やむを得ないものであるとの治験責任医師による判断の妥当性を独立した立場から審査するもので、後者は、治験責任医師の判断を当該治験全体に責任を有する者として合意できるかどうかを検討するものです。したがいまして、当該逸脱に関する治験審査委員会の審査と、治験依頼者からの「緊急の危険を回避するための治験実施計画書からの逸脱に関する通知書」の入手とは別個に考えていただく必要があると考えます。

【質問2】
治験依頼者が合意しないということは、被験者の緊急危険回避であってもこのような逸脱を今後行うことができないということですので、代替危険回避方法を含む再発防止措置、治験継続の可否等、その後の対応について治験依頼者と治験責任医師において協議されるものと考えます。

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