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2012-23 被験者への説明文書への記載事項とその範囲

治験119 質問・見解集
日本製薬工業協会医薬品評価委員会臨床評価部会治験119対応チーム
目次

質問番号:2012-23 被験者への説明文書への記載事項とその範囲

第1分類:その他   関連分類:なし初回公開年月:2012年9月

 同意説明文書への記載事項及びその範囲について2点教えて下さい。

質問1. 同意説明文書中の副作用情報について
 I相での副作用情報は記載が必要でしょうか。また、その根拠となるガイドラインや規定がある場合はそれも教えて下さい。
 治験責任医師による同意説明文書作成前に、治験依頼者が作成した案が提供されることが多いですが、治験依頼者によりI相のデータが記載されている場合とそうでない場合があります。記載されている場合に、必須ではないなら削除したい旨相談すると、「記載しておいた方が無難なので、残してほしい」というような回答で、法的根拠はないような印象です。GCP第51条でも、詳細には定められていません。
 その治験薬に特徴的であり、その結果がII相、III相の治験実施計画書等にも影響を与えている場合などの特別な場合を除いては、用量や対象者が著しくII相III相の治験と異なっており、被験者としても参考にしづらくあまり意味がないばかりか、いたずらに不安を増大させてしまうため、必須ではないなら記載せずに同意説明文書を作成したいと考えているのですが、いかがでしょうか。

質問2. 検体採取量について
 治験責任医師による同意説明文書作成前に、治験依頼者が作成した案が提供されることが多いですが、この治験依頼者案に、来院ごとの具体的な採血量や尿量(20 ml等)、治験期間を通しての総採血量が記載されていることが増えました。GCP上「採取する検体量を明記すべき」という規定はないと思うのですが、根拠となるガイドラインや規定はあるでしょうか。
 治験依頼者に問い合わせると、上記同様に「記載しておいた方が無難なので、残してほしい」というような回答で、法的根拠はないような印象を受けます。

質問1.
 GCP第51条第1項ガイダンス2では、被験者への説明文書に記載すべき事項について、「第5号の”予測される治験薬による被験者の心身の健康に対する利益(当該利益が見込まれない場合はその旨)及び予測される被験者に対する不利益”とは、予期される臨床上の利益及び危険性又は不便を指すものである。(後略)」と規定されています。このような治験参加に関するベネフィット・リスクバランスは治験参加への意思決定の上で重要な情報であると思われます。
 したがいまして、被験者への説明文書に記載する「予期される危険性」は、治験依頼者がその時点までに収集されている臨床データ及びそれ以外の情報を評価し、当該被験薬の最新の安全性プロファイルを治験責任医師に示して記載内容が協議される必要があります。被験者への説明文書に第I相試験での副作用情報を必ず記載しなければならないとする通知・ガイダンスはありません。第I相試験後に初めて実施する第II相試験の場合は、第I相試験からの情報は有用です。それ以降に開始される試験については、得られる情報に基づいて治験参加のベネフィット・リスクバランスの観点から、第I相試験の副作用情報の必要性を適切に判断することが推奨されます。

質問2.
 GCP第51条第1項ガイダンス1(5)におきまして、被験者への説明文書に記載すべき事項としまして「予期される臨床上の利益及び危険性又は不便」と規定されています。さらに、ICH-GCPにおきましては、被験者への説明文書に記載すべき事項としまして、以下の事項が挙げられています。
 4.8.10 (d) The trial procedures to be followed, including all invasive procedures.
       全ての侵襲的操作を含む、定められた治験の手順

 採血・採尿の回数及び採取量を、被験者への説明文書に必ず記載しなければならないとする通知・ガイダンスはありません。しかしながら、これらは、治験参加における予期される不便又は侵襲を伴う治験手順ですので、被験者の方への負担や治験参加に対する不安などを考慮し、被験者の方の立場に立って十分に説明することが望ましいと考えます。

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