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2009-01 実施医療機関間の治験薬の移送

治験119 質問・見解集
日本製薬工業協会医薬品評価委員会臨床評価部会治験119対応チーム
目次

質問番号:2009-01 実施医療機関間の治験薬の移送

第1分類:その他  関連分類:なし初回公開年月:2009年7月

【背景】
 国際共同治験では、治験薬を確実に供給するための例外的な措置として、治験薬を交付した治験実施医療機関から別の実施医療機関へ治験薬を移送する手順が作成されています。その際には、「実施医療機関での治験薬の履歴を評価して、移送する治験薬の適切性を確認する。これには、モニタリング報告書や移送元の実施医療機関での保管状態の記録の見直し、並びに治験薬の物理的完全性の確認が含まれる。」と、治験薬が適切に保管されていたことが条件になっています。
【質問】
 治験薬の適切性が確認できれば、別の実施医療機関で使用することは問題ないと考えますが、その際、治験依頼者が一旦治験薬を回収してから別の実施医療機関に交付せずに、実施医療機関から別の実施医療機関に移送することにGCP上何か問題はありますでしょうか?モニターが治験薬を回収して、その足で別の実施医療機関に交付する、治験薬の運搬を外注するなど、移送の方法が色々と考えられます。ご教示いただければ幸いです。

 GCP第16条第4項に「治験依頼者は、輸送及び保存中の汚染や劣化を防止するため治験薬を包装して実施医療機関に交付しなければならない。」と規定されています。また、GCP第17条では「治験依頼者は、治験薬の品質の確保のために必要な構造設備を備え、かつ、適切な製造管理及び品質管理の方法が採られている製造所において製造された治験薬を、治験依頼者の責任のもと実施医療機関に交付しなければならない。」とも規定されています。したがって、治験依頼者は、製造所で製造され、適切に品質管理された治験薬を実施医療機関に交付することが基本ですので、実施医療機関に一度交付された治験薬を別の実施医療機関に移送するという例外的な措置の場合であっても、その移送にあたっては治験依頼者が責任を持たなくてはなりません。
 あくまで治験依頼者の手順書の規定内容によりますが、治験依頼者側の適格な者により「実施医療機関での治験薬の履歴の評価」(移送する治験薬の適切性の確認)を、当該治験薬を保管している実施医療機関で行うことができるのであれば、当該実施医療機関から別の実施医療機関へ当該治験薬を移送することは可能と思われます。平成20年4月のGCP省令の改正によって、必ずしも治験依頼者(モニター)が直接持参する必要は無くなりましたが、その場合には品質管理、運搬及び交付を確実に行うための手順書の作成や当該運搬業者等と契約を締結するなど必要な措置を講じておく必要があります(GCP第17条ガイダンス5)。
 なお、「実施医療機関での治験薬の履歴の評価」については、治験薬の特性に応じて治験依頼者が判断すべき事項ですが、実施医療機関と協力し、十分な根拠を残すべきと思われます。

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