くすりの情報Q&A Q35.治験(ちけん)に参加する方法と参加した場合の注意点は。

回答

治験への参加は、医師から勧(すす)められるケースや、病院内の募集ポスターを見て患者さんが応募されるケースが一般的です。最近は、新聞やインターネット上で参加者募集のお知らせを見て、応募される患者さんも増えています。

解説

治験には、それぞれ目的や計画があります。

患者さんが治験への参加を希望された場合、病気や病状などが治験の目的や計画に合っているかどうかの確認がまず必要です。

たとえば、2型糖尿病の治療薬の治験をおこなう場合、患者さんの糖尿病のタイプや症状の程度、また通院できるかどうかなどをお聞きして、治験への参加が可能かどうか確認されます。

そのうえで治験をおこなう医療機関で、担当医師や治験コーディネーター(Q34参照)から治験に関する細かい説明を受けます。その際、患者さんがわからない点なども、たずねておくことができます。

治験への参加は、その場ですぐに決める必要はありません。参加するメリット、デメリットなどをご家族や友人、あるいはすでに治療をおこなっている場合は、その医療機関の医師などと相談したうえで、患者さんの自由意思で決めることができます。

治験への参加を決めた場合には、再び治験を担当する医療機関で十分な説明を受け、患者さんが納得したうえで同意書にサインします(インフォームド・コンセント)。これで治験への参加が決定します。もちろん、治験参加者のプライバシーは守られますので、安心して参加いただけます。

同意書にサインした後でも、あるいは治験が始まってからでも、患者さんは自分の意思で治験への参加を取りやめることができます。それにより、不当な扱いを受けたりすることはありません。

ただし治験が進んでいる途中で、勝手にくすりをのむのをやめたりすると危険なこともあるので、注意が必要です。そのような場合は、自分で勝手に判断しないで、かならず医師に相談してください。

図表・コラム

35|「治験 あなたの疑問にお答えします」

「治験 あなたの疑問にお答えします」 出典:製薬協発行「治験 あなたの疑問にお答えします」。

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