■ Q&A

寄せられた質問から

Q1: ミレニアムプロジェクトとの連携とあるが、具体的にはどのようなことを行っているのですか?
A1: ミレニアムプロジェクトでは全遺伝子についてSNPの同定と頻度解析を行っていますが、遺伝子数が多いので一遺伝子あたりの解析対象SNPの数が少なくなっています。PSCプロジェクトでは遺伝子の薬物の代謝機能に着目して遺伝子数を絞っているので一遺伝子あたりの解析対象SNPの数が多く、より密度の高いSNP頻度解析が行われています。SNP同定・頻度解析についてミレニアムプロジェクトで開発された技術が利用されています。得られたデータもミレニアムプロジェクトの結果と整合性のある形で将来公開される予定になっています。

Q2: SNP頻度データは、いつ、どのような形で一般公開されるのですか。また利用は有償ですか無償ですか?
A2: 頻度データの解析結果は年内にこのホームページ上で無償公開する予定です。また、社団法人日本バイオ産業情報化コンソーシアム(JBiC)の統合データベースの一部として組み込む計画にしていますが、こちらは大学や公的研究機関以外は有償となる予定です。

Q3: SNP頻度データによりテーラーメード医療は可能となりますか?
A3: 頻度データから日本人の薬物動態関連遺伝子多型の大まかな傾向は分かりますので、日本人の動態遺伝子にあった医薬品の開発には役立つと思います。最終的には個人の多型がどのようになっているかがテーラーメードの鍵となりますので、頻度データだけではテーラーメード医療が可能とは言えませんが、個人の多型を考慮するべき遺伝子の種類を決定する際の重要な参考データとなると考えられます。

Q4: SNP頻度データを各社はどのように利用して創薬につなげるのですか?
A4: 頻度データから日本人の薬物動態関連遺伝子多型の大まかな傾向は分かりますので、これから開発する医薬品がどのような薬物動態関連遺伝子で代謝されるかを検討し、代謝や分布の性質が個人の遺伝的素質によって悪影響を受け難い薬剤の設計を行う際に重要な情報となります。

Q5: セルライン化した細胞は、いつ、どのような方法で入手可能となりますか?
A5: 細胞は財団法人ヒューマンサイエンス振興財団のバンク(ヒューマンサイエンスリサーチリソースバンク;HSRRB)に寄託され、DNA抽出作業が行われる一方で既に配布もされています。詳細はHSRRB(電話:0724-80-1670)に確認していただければと思います。

Q6: 機能解析研究はどこまで進んでいるのですか?
A6: CYP3A4、CYP1A2、CYP2A6、CYP2B6については機能解析が終了しました。その結果は今年中に学会発表される予定です。

Q7: 東京工業大学で行っているタンパク質発現と機能解析の具体的内容を教えてください.
A7: 薬物の吸収、分布、排泄に関与しているABCトランスポーターのSNP情報に基づいてアミノ酸変異を伴ったタンパク質(トランスポーター)を発現させ、そのATPase活性を測定することにより、変異体の機能を調べています。また、96穴プレートを用いたATPase活性測定法を構築しています.

Q8: セルライン化後の試料を使用する際の研究目的は何ですか?
A8: 財団法人ヒューマンサイエンス振興財団のバンク(HSRRB)に寄託して、医療や生命科学の進歩のための研究に使用される予定です。平成13年4月には、ヒトゲノム・遺伝子解析研究が行われる場合は研究計画書などが倫理審査委員会で審査されることなどが盛り込まれたヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針が文部科学省など3省から出されました。セルライン化された試料でゲノム・遺伝子解析研究が行われる場合にもこの指針の対象になります。