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偽造医薬品対策の活動方針

 偽造医薬品の脅威は世界的に増大しており、途上国では医薬品流通量の10~30%が偽物であると報告される1 など、患者さんの安全が大きく脅かされています。故意に、認可された本物の医薬品のように偽って、偽造医薬品を製造販売することは、治療効果が得られないばかりでなく、予期せぬ副作用により身体障害や死に至るといったリスクをもたらします。世界では偽造医薬品摘発や偽造医薬品による健康被害報告が年々増加しており、会員企業の海外事業での被害リスクは顕著です。
 現在のところ日本国内の流通経路では偽造医薬品は確認されていませんが、インターネットを介した海外からの個人輸入においては偽造医薬品の流通ならびに健康被害が確認されており、偽造医薬品の取引量は増加しています(2012年の税関差止実績は約39 万点で、2011年比7.3 倍と大幅増 2 )。
 これらのことから日本を含む世界中で偽造医薬品対策を強化する意識が高まっています。製薬協及び会員企業は、偽造医薬品の撲滅に向けて取り組んでいきます。


【偽造医薬品に関する会員会社アンケート】

 このたび、会員会社を対象とした偽造医薬品に関するアンケートを実施し、会員会社における偽造医薬品対策の実態把握を試みました。
 本アンケートでは、社内体制や偽造医薬品による被害実態、具体的な取り組み、偽造医薬品に関する危機意識等についてアンケート調査を実施いたしました。(調査期間:2012年9月14日から10月12日、有効回答数:67社/70社)
 分析結果からは、偽造医薬品の被害状態の違いにより、各社における取り組みや問題意識の高まりの違いが窺えるとともに、偽造医薬品の対策や今後の方向性についても示唆に富む内容が得られました。今後、アンケートの分析結果をもとに、製薬協及び会員企業は、ステークホルダーとの連携を視野においた具体的な展開策を見出していき、偽造医薬品の撲滅に向けて取り組んでいきます。

[エグゼクティブサマリー]

(1) 会員会社のうち、偽造医薬品対策部門を設置しているのは、日本国内において外資12/15社(80.0%)に比し内資18/52社(34.6%)、グローバルにおいて外資13/15社(86.7%)に比し内資14/52社(26.9%)と、内外資による違いが見られた(Q3)。

(2) 日本国内では、偽造医薬品対策に取り組んでいる組織または部門のある会社30社のうち4社(13.3%)において、偽造医薬品が確認されている(Q5)。

(3) グローバルでは、偽造医薬品対策に取り組んでいる組織または部門のある会社27社のうち19社(70.3%)において、偽造医薬品が確認されている(Q5)。

(4) 偽造医薬品確認例で、実際に「患者さんの健康被害」が報告されている(Q6)。

(5) 偽造医薬品による健康被害があったと回答した会社に対する調査において、この3-5年の間、国内外問わず、偽造医薬品確認件数は増加傾向にある(Q7)。

(6) 偽造医薬品の存在が確認された場所として、グローバルでは「警察等司法当局(13/19社)」、「税関や検疫所(11)」、「患者(11)」、「インターネット(11)」
が多く挙げられた。日本国内では、「患者(4/4社)」、「税関や検疫所(3)」、「警察等司法当局(3)」、「インターネット(3)」で存在が認められた(Q8)。

(7) 偽造医薬品への具体的な対策として、国内外ともに「製品への偽造品対策」、「情報収集活動」が多く挙げられたが、その取組及び取組の程度には、内外資の間に違いが見られた。外資の方がより多く、実際に摘発に繋がる対策を行っている(Q10,11)。

(8) 偽造医薬品対策に取り組んでいる年数について、グローバルでは5年以上と回答した会社は15/27社(55.6%)であり、日本国内では3年未満が13/30社(43.3%)を占めたが、5年以上取り組んでいる会社は8/30社(26.7%)であった(Q14)。

(9) 偽造医薬品の危機意識として、国内外問わず「患者さんの健康被害」を挙げる会社が最も多かった(Q17,18)。

(10) 問題意識の高まりについて、グローバルでは27/67社(40.2%)、日本国内では15/67社(22.4%)が高まっていると回答したが、特に外資はグローバルで問題意識が高まっているとの回答が13/15社 (86.7%)であった(Q19)。

*)ここでは、日本国内にグループ本社を持つ会社を「内資」、日本以外にグループ本社を持つ会社を「外資」とした。


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