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能力開発

医薬品アクセスの向上には、現地での能力開発に関する実務指導及び教育訓練も重要です。

発展途上国においては、公的医療保険制度や医療インフラの未整備、医薬品の製造・品質管理に関わる人材不足、偽造医薬品の横行、貧困など、さまざまな要因により医薬品へのアクセスが阻害されています。
 医薬品へのアクセスを向上するために、製薬協及び会員企業がなし得ることとして、現地での能力開発に関する実務指導及び教育訓練を重要な課題と捉えています。

1) 実務指導

 製薬協及び会員企業は、発展途上国における医薬品アクセス改善のため、ステークホルダーとの連携の下、医薬品の製造や品質管理に関する現地の方々への技術指導などを行っています。

2) 教育訓練

 発展途上国では、医療資源の不足、医療インフラの未整備、医療従事者の能力不足等により、適切な医療が患者さんに届かない場合があります。我々は、発展途上国における保健医療の向上のため、現地政府との協働のもと、予防、診断、治療に関する医療従事者の能力向上に取り組んでいます。

3) 医療アクセス向上のための取り組み

 発展途上国では、社会インフラ/医療インフラが未整備なことなどの理由から、医療へのアクセスが不十分な地域が存在します。また、衛生・疾患に対する知識を得る機会に恵まれないために、保健医療への認知が十分でない地域・人々が存在します。
 我々は、現地の人々の衛生・医療への認知、医療アクセスの向上に取り組み、世界の保健医療の水準向上に貢献します。

会員企業の取り組み事例
保健医療人材の育成・強化のための資金援助 武田薬品工業は、「世界エイズ・結核・マラリア対策基金」を通じて、アフリカにおける保健医療人材の育成・強化をはかる寄付プログラム「タケダ・イニシアティブ」を実施しています。2010年~2019年までの10年間に総額10億円を寄付することとしています。
発展途上国からのフェロー受け入れと研修提供

アステラス製薬及びエーザイはそれぞれWHO-TDR(熱帯病医学特別研究訓練プログラム)を通じ、自社海外拠点などに発展途上国よりフェロー(研修生)を受け入れ、臨床開発における能力開発の研修を提供しています。

アステラスは2011年よりWHOのTDR(熱帯医学特別研究訓練)プログラムが企画する臨床研究キャリア開発フェローシッププログラムへの協賛支援を行っています。アステラスの米国や欧州の臨床開発部門に研修生を受け入れ、発展途上国の感染症治療のためのキャパシティビルディングを目的とした医薬品の臨床開発に関するマネジメントスキルの職業訓練を提供しています。2014年7月にはエチオピアからの研修生1名が研修を修了しました。2015年10月には、3人目となる研修生を研究開発部門へマリ共和国から受け入れており、2016年9月まで研修を提供する予定です。

エーザイでは、Eisai Inc.(米国拠点 ニュージャージー州)にて、2010年にナイジェリアから、2011年にコロンビアからの研修生を受け入れ、臨床開発や臨床試験のマネジメントスキル取得の研修を実施しました。帰国後はそれぞれ母国での感染症の診断と治療や治療薬の開発に指導的な役割を果たしています。さらに、2015年には、東京本社にリンパ系フィラリア症蔓延国であるインドネシアから医学生のインターンシップを受け入れ、リンパ系フィラリア症制圧活動に関連する研修を実施し、人材育成を通じた制圧支援をしております。

認知症の診断技術の向上/疾患啓発の提供 エーザイは、インドにおいて、認知症の早期発見・早期治療を促すために、全国でメモリークリニック(もの忘れ外来)の開設を支援し、医師の教育プログラムや疾患啓発を行っています。
MRワクチン(麻疹・風疹混合ワクチン)の製造に関する技術協力 第一三共の子会社である北里第一三共ワクチンは、ベトナムで初となる麻疹と風疹の混合ワクチンのベトナム国内製造への技術支援を行っています。
医療へのアクセス向上のための移動診療サービス 第一三共は、インド、タンザニアにおける医師不足や病院へのアクセスが悪いなどの医療インフラが未整備な地域に貢献するために移動診療サービスを行っています。
2011年からNGO,現地政府、地域社会と協力して、移動診療車を用いた乳幼児へのワクチン接種や妊産婦検診などの医療サービスの提供、並びに地域の活動を支える保健員の育成を実施しています。
スマートフォンを活用した、疾患啓発/患者教育支援プログラムの提供 アステラス製薬は、いまだ疾患への理解が乏しい「過活動膀胱」に関し、世界中からアクセス可能なスマートフォン用疾患啓発/患者教育支援プログラムを提供しています。
本プログラムは、疾患・病態の理解、症状改善のための運動指導、日々の症状の記録などを通し、患者さん自身が理解を深め、自ら疾患コントロールに取り組めることを目的としています。
マラリア制圧に向けた取り組みへの資金提供 大日本住友製薬は、アフリカおよびアジアの数ヵ国において、マラリア制圧に向けた取り組みを支援しています。
NPO、現地政府、地域社会と連携し、ザンビア、タンザニア、インドネシアにおける蚊帳や簡易検査キットの配布や教育支援活動、日本国内におけるマラリア啓発イベント開催への協力を行っています。
医療へのアクセス向上に向けた取り組みへの資金提供 大日本住友製薬は、途上国における医療アクセス向上に向けた取り組みを支援しています。NPOと連携して、バングラデシュでは看護師育成プロジェクトを、またハイチでは医師育成プロジェクトとともに結核検診プロジェクトへの協力を行っています。
母子の健康改善に資する活動 第一三共は国際NGO プラン・インターナショナル・ジャパンと協働し、中国で発育阻害児童の多い雲南省の農村地区を対象に、母子健康改善に資する保健人材の育成と地域住民に対する保健教育活動に取り組んでいる。
母子の健康改善に資する活動 塩野義製薬は「Mother to Mother」の活動を通じて、日本のお母さんの健康維持増進を応援すると共に、総合ビタミン剤「ポポンS®」シリーズの売り上げの一部と全社員からの寄附をもとに、ケニア共和国 ナロク県 イララマタク地域の妊産婦・新生児・乳幼児の健康につながるよう、当地域の医療面での自立をサポートしていく。なお、本プロジェクトは国際NGOワールド・ビジョン・ジャパンの協力により実施されている。
Action on Fistula 「Action on Fistula」はアステラスが資金提供を行い、慈善団体であるフィスチュラ基金が実施している泌尿器疾患領域を対象とする3年間のプログラムです。プログラムが完了する2017年までに、ケニアにおいて1,200名以上の産科フィスチュラ患者さんの生活を改善し、その後も手術による治療を提供できるよう医師を研修することを目標にしています。この活動により、ケニアにおけるフィスチュラ治療のネットワークが確立し、フィスチュラ担当外科医が増え、手術の実施件数が大幅に増加しています。2016年4月末までに、ケニアのフィスチュラ患者さん1,210名が手術により完治しています。さらに、地域の医療従事者とともに大規模な疾患啓発プログラムを展開し、患者さんが治療を受けるようコミュニティに働きかけています。

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