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「第5回患者団体アドバイザリーボード」を開催
臨床研究・治験活性化に向けた取り組みについて~厚生労動省との対話からの提案~

2012年6月5日、東京で「第5回患者団体アドバイザリーボード」が開催されました。今回は委員会発足後初の開催となりました。2012年度は「臨床研究・治験活性化に向けた取り組みについて」をテーマとして議論を進めることとし、今回は、厚生労働省医政局研究開発振興課山田室長より、文部科学省と厚生労働省が本年3月に策定した「臨床研究・治験活性化5か年計画2012」について紹介があり、その後活発な意見交換が行われました。今後は、本計画の中の特に「国民・患者への普及啓発」に関してアドバイザーの意見をまとめて研究開発振興課に提案する予定です。

2012/09/11

今年度のアドバイザリーボードメンバーは、発足時から2名の交代があり(表)、今回は9名の方が出席しました。開催に当たり、患者団体連携推進委員会の小嶋委員長より、2012年4月から、新たに患者団体連携推進委員会として活動を行うことが報告されました。
引き続き、連携企画部会の遠藤部会長より、2012年度から新たに参加するアドバイザーの紹介と、今年度のテーマ、活動目標などについて提案がなされました。その結果、今年度のテーマは「臨床研究・治験活性化に向けた取り組みについて」とし、活動目標は、「臨床研究・治験活性化5か年計画2012」の特に「国民・患者への普及啓発」について優先的に検討し、要望事項を厚生労働省に提案することに決まりました。

表 2012年度 「患者団体アドバイザリーボード」メンバーリスト (敬称略、50音順)
1 一樋 義明 一般社団法人 全国パーキンソン病友の会 事務局長
2 大平 勝美 社会福祉法人 はばたき福祉事業団 理事長
3 小林 信秋 認定NPO法人 難病のこども支援全国ネットワーク 専務理事
4 髙見 国生 公益社団法人 認知症の人と家族の会 代表理事
5 田所 裕二 社団法人 日本てんかん協会 事務局長
6 長谷川 三枝子 社団法人 日本リウマチ友の会 会長
7 眞島 喜幸 NPO法人 パンキャンジャパン 事務局長
8 水谷 幸司 一般社団法人 日本難病・疾病団体協議会 事務局長
9 宮本 髙宏 社団法人 全国腎臓病協議会 会長
10 渡辺 孝 日本肝臓病患者団体協議会  代表幹事

PMDA医薬品情報提供サイトの進捗報告

前回のアドバイザリーボードで出された、医薬品医療機器総合機構(PMDA)の医薬品情報提供サイトへの要望に対するPMDAの取り組み状況が、上杉副
部会長より報告されました。
改善された点は、
(1)トップページに一般向けコンテンツの入り口を見やすく配置
(2)患者さんに渡す医薬品情報提供用紙に、PMDAホームページのURL http://www.info.pmda.go.jp/index.htmlと本サイトからくすりの詳しい情報が見られることを記載するよう厚生労働省から日本医師会、日本薬剤師会等に通知
(3)4月から患者さんからの副作用情報報告を開始の3点で、PMDAは、今後も改善に向け検討を継続していく予定です。

臨床研究・治験活性化に向けた取り組みについて

厚生労働省 医政局研究開発振興課 山田室長
厚生労働省 医政局研究開発振興課
山田室長

「臨床研究・治験活性化5か年計画2012 」は、2003年から実施されたこれまでの活性化計画で残された課題も踏まえ、「これまでの9年間の活性化計画を踏まえたさらなる飛躍と自立」と「日本発の革新的な医薬品・医療機器などの創出に向けた取り組み(イノベーション)」の2つが大きな柱となっています。具体的な目標としては、症例集積性の向上、治験手続きの効率化、国民・患者への普及啓発、コストの適正化、臨床研究・治験の実施体制の整備などを挙げています。
「国民・患者への普及啓発」に関しては、短期的に目指すこと(今後2~3年以内に達成すべき事項)として、臨床研究・治験の意義に関する普及啓発と実施中の臨床研究・治験に関する情報提供の2つを挙げ、これらを達成するための具体的な取り組みとして、意義の普及啓発には、製薬団体、医学関連学会などと患者会との意見交換やウェブサイトの充実・活用、「薬と健康の週間」等にあわせた広報や子どもに対する教育や情報発信など、また情報提供には、「臨床研究情報検索ポータルサイト」の改善や治験審査委員会、倫理審査委員会の情報提供などを検討しているとの説明がありました。具体的なアクションプランに関しては、今後ワーキンググループで検討し、8月下旬を目途に策定される予定です。
最後に山田室長は「本計画を達成することで、日本の医療水準の向上を図り、日本発のイノベーションを世界に発信することを目標としており、そのためには、関係者すべての努力で臨床研究・治験の推進を行っていきたい」と述べました。

臨床試験・治験の活性化に関する意見交換

アドバイザーから、海外ですでに使用されている薬に対してなぜ日本でも治験をしなければいけないのか、また、抗がん剤など日本人でのデータがあるのに、なぜ適応外の効能を取得するために治験が必要なのか、との質問がありました。これに対し山田室長から、人種差を確認するためにある程度日本人のデータが必要なこと、薬はあくまでも承認された効能の範囲で使用が認められていること、ただ最近は適応外使用についていろいろな検討が行われていることなどの説明がありました。さらに、医師主導治験に関して、資金不足や医師の時間がないことにより治験が増えていないことへの対策について質問があり、山田室長より、「難しい課題だが、大規模な医療機関に資金サポートをすること等で推進してい
きたい」との考えが述べられました。
治験や臨床研究の推進に関しては、倫理審査委員会での審議に時間がかかるケースが多いので、促進するための指針作りが必要との要望がありました。また、治験の推進には患者さんの参加が必要で、そのためには医師と患者さんとの信頼関係の構築が必須であり、医師に対して信頼関係構築のための教育も重点的に取り入れてほしいとの要望もありました。さらに、臨床研究、治験の情報提供に関しては、どこで何が実施されているのかについて情報をもっと共有できるようにしてほしい、専門用語が多すぎて内容がわからないので、患者の視点に立った用語を使ってほしいとの意見がありました。
PMDAのホームページの改良は評価できる、今後も患者さんの意見を取り入れて検討してほしいとの要望も出されました。
 最後に、伍藤理事長より、「本日厚労省から説明のあった活性化計画に対して、皆さんの意見・要望を取りまとめて製薬協として要望書を提出したい。アドバイザリーボードのあり方についても検討を行い、より良い意見交換の場とし、いろいろな意見に耳を傾け、製薬協として何ができるかを考えていきたい」との挨拶があり終了しました。

会場風景
会場風景

(文:患者団体連携推進委員会 連携企画部会 砂田 恭子)

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