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第11回患者会セミナーの報告

第11回患者会セミナー開催される

製薬協広報委員会は、1月20日、大阪・千里ライフサイエンスセンターにおいて、第11回患者会セミナーを開催しました。青木会長の挨拶の後、東京大学医療政策人材養成講座の埴岡健一特任助教授より、「アメリカの患者団体から学ぶこと―がん患者会を中心に」をテーマとして、ロビイング活動を中心に講演をいただきました。講演後、関西の患者団体からの参加者20名を交え、活発な情報交換、質疑応答が行われました。

広報委員会ペーシェントグループ部会
清瀬克也

日本のアドボカシーの成果「がん対策基本法」

埴岡氏は、がん治療には地域格差があり、これを是正する仕組みが必要なことから「がんは政治である」と説明し、米国とは異なり議員立法が少ない日本で、昨年6月に議員立法として成立した「がん対策基本法」は日本のアドボカシー(ロビイング活動)の大きな成果と評価しました。今後は、「がん対策基本計画」の策定に関わる協議会の委員に患者団体から2人が参画するなど、患者団体の影響力が拡大すると予測されました。

活動的な米国がん患者団体

米国の患者団体の特徴として、リーダーのカリスマ性、組織力の強さが挙げられ、また、税制上、企業からの寄付金が集まりやすいこともあって、年間5億円から100億円の予算を持つところもあります。ロビイング活動の事例として、米国乳がん連合の年次大会でのロビイングの打ち合わせや実践の様子が紹介され、また、米国がん協会の大規模で影響力の大きいロビイングイベントの様子がビデオで紹介されました。

これからの日本の活動を考える

大阪、京都など関西地区における、がん拠点病院の整備状況について参加者との間で情報交換が行われ、患者会が行政と話し合いの場を持って活動している様子も報告されました。埴岡氏は、各地での活動を活発にし、患者会同士で横のつながりを持つことも有用であると述べ、他の地区におけるがん対策の好事例を利用し、地元の行政や議員にその事例を示して実現を働きかけることを提案しました

参加者との質疑応答

引き続き、参加者との間で以下のような質疑応答が行われました。

質問:日本で財政基盤を強くするにはどのようにすればよいでしょうか。

埴岡:企業からの寄付金、会費、政府からの助成金・委託金、スポーツやタレントのイベントなどが考えられます。地道にいろいろな形で集めるのがよいと思います。

質問:子ども用の抗がん剤は少ない状況です。小児の薬は採算が取れないという話を聞きますが、小児の薬をもっと開発していただきたい。

青木会長:製薬産業としても小児の薬を大事と思っていますが、小児を対象とした臨床試験の実施は非常に難しいという事情もあります。これからは、患者さんと医療機関と製薬会社の三者が次の世代のために協力してやっていくことが大事だと思います。

質問:米国の患者会の取り組みは積極的ですが、日米の基本的な違いは何でしょうか。

埴岡:文化の違いもありますが、制度の違いが大きいと思います。米国に比べ日本では、ボランティアの力を引き出す仕組みが足りないと思います。

質問:年次大会など東京中心の活動となっているが、地方が主体的に活動できる方策はないでしょうか。

埴岡:日本でもまもなく、各県で県大会が行われ、その1ヵ月後に中央大会が行われるという流れになると思います。

<埴岡健一特任助教授の略歴>
1959年兵庫県生まれ。大阪大学卒、「日経ビジネス」ニューヨーク特派員・支局長などを経て、日経メディカル編集委員、「がんナビ」編集長、東京大学医療政策人材養成講座特任助教授、著書に「インターネットを使ってガンと闘おう」(中央公論社)、「がんを生きるガイド」(日経BP社)

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