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第14回広報セミナー開催される

『創薬の国際競争力強化をめざして~官民対話の動きについて~』

製薬協広報委員会は2007年6月8日、東京のアーバンネット大手町で、『創薬の国際競争力強化をめざして~官民対話の動きについて~』をテーマに、第14回広報セミナーを開催しました。「官民対話」というホットな話題に、会員会社、マスコミ関係者など143名が参加しました。以下に概要を報告します。

2007/06/23

製薬協広報委員会では、広報委員会委員および会員会社の広報担当者を対象にして相互研鑽の場として、年に2回広報委員会総会後に研修会を開催しています。今回の広報セミナーと10月の総会後に開催される広報研究会です。

秋の広報研究会では、企業の広報やIR、リスクマネジメントといった広報担当者の業務に直接かかわることをテーマとして取り上げるのに対し、広報セミナーでは幅広く、製薬産業にかかわる者として知っておくべきこと、共通認識を持っておくべきことなどをテーマとして取り上げています。

今回は、「官民対話」におけるキーパーソンのひとりである厚生労働省医政局の武田俊彦経済課長、および製薬協青木会長より講演がありました。

第二部では、日本経済新聞編集委員の中村雅美氏をコーディネーターとして、武田課長・青木会長の登壇のもと、ディスカッションを行いました。

以下、当日の講演およびディスカッションの内容の要点を報告します。

講演1:官民対話の経緯と今後の期待

講師:武田俊彦厚生労働省 医政局経済課長

冒頭、武田経済課長からは、「官民対話という非常に短い言葉ではあるが、『実のあるもの』にしたい」との発言がありました。また、「風に背中をおされている」と話され、「官民対話のさらなる進化」をはかりたいとも述べました。

また、経済課長就任直後に初めて参加した「官民対話」に関係するイベントは、製薬協主催の政策セミナー「官民の対話-英国における実践例-」であり、そのセミナーにはパネラーとして出席したことから始まり、次官級の対話の場(昨年11月20日と12月18日)およびその間の英国保健省訪問などの官民対話に至るプロセスを経て、本年1月31日の第1回「革新的創薬のための官民対話」が開催されるに至った、との経緯説明がありました。

冒頭の「風に背中をおされている」の「風」の内容として、昨年9月29日の安倍総理の所信表明演説や、イノベーション25戦略会議(本年6月1日 長期戦略指針「イノベーション25」として閣議決定)や新健康フロンティア戦略賢人会議(本年4月18日「新健康フロンティア戦略」としてとりまとめ)等をあげました。

本年3月16日には経済財政諮問会議で柳沢厚生労働大臣提出資料として「イノベーションを創出するために必要と考えられる取り組み(例)」が示され、「イノベーション」「国際競争力」等をキーワードに柱を立て、全てを通ずるものとして「官民対話」を位置付けた、と述べました。その際、経済財政諮問会議(2007.3.16)の民間議員ペーパー「医療・バイオ分野の成長戦略の確立」も是非一度通しで読んでみて欲しいとも述べました。

4月に厚生労働省を中心にして文部科学省・経済産業省とまとめた「革新的医薬品・医療機器創出のための5か年戦略の概要」について、「5か年戦略で述べられていることは、官だけでできるものではない。民への期待が込められている。官民対話という言葉の重さを感じて欲しい」と話しました。

最後にまとめとして、官民対話に対する今後の期待として4点述べました。(1)関係者の意思疎通のための「場」、(2)政府の計画のフォローアップと意見反映、(3)政府等から民間への意見表明の場、(4)新たな課題への柔軟な対応。そして、高い見地に立って、官民対話の場をさらに育てていくことが必要、と結びました。

講演2:イノベーションをベースとした研究開発型製薬産業の実現に向けて

講師:青木初夫製薬協会長

青木会長は、まず「技術革新と国際競争力の強化に向けた環境整備の重点課題」の説明をしました。その中で、「臨床」に関わる研究の重要性を述べるとともに、臨床研究を行う施設が厚生労働省管轄のものと文部科学省管轄のものがあり、文部科学省管轄では予算が基礎的なものに向きがちであり臨床研究にまわされる割合が低いとの問題点についても指摘しました。

提言として、特に以下の2点をあげました。

  1. 政府研究開発投資の2割程度をライフサイエンス分野とし、特に医療関連分野への重点的な配分
  2. 一貫した施策推進のための「医薬品の研究開発推進協議会(仮称)」の設置

また、「イノベーションを促進する薬価」の具体的 方向性として、適正な価格形成の実現、強制引下げ などの市場価格によらない仕組みの解消をあげまし た。

この後、日経新聞編集委員で江戸川大学教授の中 村雅美氏をコーディネーターとして、約1時間のデ ィスカッションが行われました。

官民対話の意義、薬価のあり方、治験のあり方、審査体制等、ディスカッションは多岐にわたり、フロアからの積極的な発言もあり、終了予定時間をオーバーしての白熱したディスカッションが展開されました。

ここでは、ディスカッションの締めくくりとしての中村氏からの質問「製薬協、とりわけ広報パーソンに期待することとは何か」に対する二人の回答を記載し、広報セミナーの報告とします。

武田経済課長「米国における製薬企業のイメージは『グリーディ(greedy)』つまり、強欲とか貪欲である。日本においては、医療を知らない記者さんが多く、一方では、医療現場はマスコミに対して拒否反応を持っている。これは不幸な関係と言わざるを得ない。医薬品産業を『見せる』という努力がもっと必要ではないか。それをしないと、米国のようにグリーディ(greedy)というイメージになってしまう。メーカーは、研究所や工場などを公開するとか、やるべきことは多いのではないか。」

青木会長「製薬産業をわかっている人には理解していただいているが、こっちを向いていない人を振り向かせる広報をやる必要があるのではないか。」

以上
(文:広報委員会コミュニケーションツール部会 稲端良次)

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