イベント・メディア向け情報イベント・メディア向け情報

がん患者と家族・遺族の会 どんぐりの会

どんぐりの会は、がんの部位や性別・年齢にかかわらず、どなたでも参加できます。定例会や学習会・レクレーション等を通じて共に助け合い、生きがいを求めることができれば、たとえ希望が1パーセントでも、喜びを感じられることでしょう。

どんぐりの会
会長 椚 計子

1.会の概要

私たち、がん患者と家族は、常に苦しみと再発の恐怖の中で日々を過ごしています。また、がんで身内を失った人たちも、深い悲しみを持ち続けています。けれど、そうした悩みをただ1人だけで解決しようとしても、なかなか困難なものです。そこでもし、そんな悩みや不安を思いっきり語り合うことができたら、そしてその中からわずかでも希望を持つ情報を得ることができたら、明日へ立ち向かう勇気が湧いてくることでしょう。もう1人で悩むのはやめましょう。また、励まされるだけでなく、あなたの体験が周囲の人を力づけています。ここにはそんな仲間がいます。

2.結成の経緯

倉敷市すばるクリニック院長(現)伊丹仁朗医師の主宰する「生きがい療法実践会」の行動学習の一環として、1987年8月「がん克服モンブラン登山」に、がん患者7名、家族、医療班、サポート隊、合わせて17名が参加しました。その中に登山経験の全くない、夫も私も加わりました。夫は2回目の肝臓がん手術7ヵ月後でした。猛吹雪と雷鳴のとどろく中の一歩一歩は「がん」に克つための登頂でした。その挑戦は日本はもとより、世界中に報道されました。山小屋では点滴を受けていました。その姿は、がん闘病者やその家族、そして多くの人々に感動と生きる勇気を与えました。

帰国後、がんで苦しんでいる患者や家族からの相談電話の対応に追われる日々となり、がん患者が心置きなく語り合える「場」の必要性を痛感しました。そして、患者会設立に動き出し、翌年の1988年4月結成となりました。

「1%の希望にすがるには、1人でいては負けてしまう。仲間が支えあわなければ…」。当時は「がん」を「がん」と言えない閉塞的な社会状況も多くあったようです。

部位を問わない「がん患者会」としては結成第1号でしたので、A新聞全国版に内容が大きく掲載され、反響は予想以上に大きなものでした。同年6月、四ッ谷駅前主婦会館(当時)にて「がん患者と家族の会 どんぐりの会」の発足記念集会となり、会場は患者、家族で満席となりました。「語れる仲間がいる」「良かった」と、多くのがん患者に希望の灯となったようです。

3.目的

どんぐりの会は、がんに負けず、生きる目標に向かってお互いに助け合っていくセルフケアグループです。その目的のため、会員相互の親睦を図りながら、交流、活動をしています。「闘病のための生き方」に重点をおいて、会員間での医学上のアドバイス、干渉は慎むよう配慮と注意をしています。治療は人それぞれ千差万別のため、治療方針は各会員の主治医と相談して決めることを基本としています。

次の5点に留意して活動しています。

  1. 語り合い、交流の場では常に人のためになるよう心がけ、他の会員の闘病体験や生き方の良い面を学び取り、日常の場で活用できるようにしましょう。
  2. 交流にあたっては人に迷惑をかけないようにしましょう。自分の不安や病状の悪化を訴えるだけでは前進にも解決にもならず、むしろ相手の闘病にとってマイナスになることもあります。
  3. 食品、薬品等の販売行為は絶対に禁止です。どのような思想・宗教を持ち、治療法を実践しても自由ですが、会においてはそれらを人に勧めることは慎みましょう。
  4. 会の運営は会員と協力者の大きな力で維持されています。会員はそれぞれ自分自身が世話役のつもりで、会全体の運営に取り組みましょう。
  5. 自分が「自分の主治医」のつもりで、闘病しましょう。

4.活動の重点

  1. 定例会:毎月第3日曜日(1月と8月を除く)午後1時から定例会を新宿区高田馬場で開催しています。内容は事務連絡、参加者全員の自己紹介、講演会、会員の闘病体験発表、グループトーク等、各月により異なります。
  2. 会報発行:年6回、隔月発行14~18ページ。内容は定例会記事、会員からのお便り、トピックス、がん関連図書紹介など。
  3. レクレーション:春は日帰り、秋は1泊の旅行を実施し、交流を深める場として重要です。
  4. お茶会:がん専門病院最上階レストランで年1~2回お茶会を開催しています。定例会で語り尽くせないこと、おのおのの闘病姿勢を語るほか、勉強会のような形をとることもあります。
  5. シンポジウム開催:過去6回、会員と一般の方々の参加を目的とし、区会館等を使用し、「がん」への知識を深め、意識を向上させ、早期発見・早期治療、「がんは特別の病気ではない」ことの認識を高めることを最大の目的として開催しました。

5.今後の課題

  1. 継続は「力」:どんぐりの会は、会員一人一人。の「心」を大切にしています。その継続と存在意義を守るべく日々役員と会員一同が努力しています。現在、全国に患者会組織が数多く誕生し、おのおのの特色もあります。その中で、どんぐりの会も旧態依然でよいかを自ら問うとき、新たなものを取り入れ、勉強会の内容の充実を図ることにも努力したいと考えています。
  2. 他患者会との交流を力点に:会の中にとどまらずに、他患者会と交流を深め、がん患者が抱える幾多の問題解決と向上を目指しての会運営に、努力していければと考えております。
  3. 発信を:行政、社会に向けて、患者会の存在とその重要性を発信し、多くのがん患者の生きる目標を支える柱となれるような会を、会員相互で育てていく必要性を痛感しています。
  4. 勉強会、その他に積極的に参加:日本製薬工業協会等で、開催される患者向けフォーラム、勉強会、見学会に会員多数が参加し、新しい知識を得て、各自の闘病に生かす機会となることを願っています。
  5. 医療問題との係わり方:どんぐりの会則の「目的と活動」には、医療問題も含まれていますが、「生きがい」に重点を置いた会の生い立ちもあり、定例会やホームページ掲示板等では医療上のアドバイスは慎むようにしています。是非は難しいが患者にとって切実な医療問題にどこまで踏み込むかは、今後の課題と思っています。
  6. 遠隔地会員への配慮:これまで遠隔地の会員に対しては、会報を通じて連携を図ってきましたが、更なる配慮も課題です。
  7. 事務所の確保:18年間、最大の課題は会運営のための事務所です。現在は個人の居住地が連絡先であり事務所です。がん告知を受けた方には、元日も祝日も考えられません。1年365日、会員以外の方からの相談電話が入り、負担を感じてしまうこともあります。事務所開設は多くの問題が解決されます。

独自の事務所ができれば、ボランティアを募り常時自由に世話役の人が出入して、業務処理や、会員または会員以外の方の電話相談にも皆で手分けして当たれます。個人への負担集中は軽減され、先々の運営の安定が図れることから、どんなにか会が発展するだろう、といつもそんな「夢」を見ています。今後の課題は限りなくあります。

このページのトップへ

  • キャンペーン
  • 製薬協ニューズレター メールマガジン登録はこちらから
  • くすり研究所
  • 治験について
  • グローバルヘルス
  • Stop AMR 薬剤耐性に対する製薬協の取り組み
  • APAC
  • くすりの情報Q&A
  • 製薬協のテレビCM