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製薬協患者会米国研修

市民・患者とむすぶPatientからClient、Consumerへ
製薬協患者会米国研修/カリフォルニアで実施

日本製薬工業協会広報部長 喜多英人

「アメリカでは患者さんのことを“Patient”と呼ばず、“Client”さらには“Consumer”と呼ぶようになってきています」。オークランドのHIV女性患者で組織される患者会“WORLD”で代表からこの言葉を聞いた私たちは、日本とアメリカの「患者中心の医療」に対する認識の違いに驚かされました。アメリカでは、患者さんは医療関係者と対等な位置づけであり、医療を消費する、すなわちサービスを受ける立場にある、したがって、医療関係者は患者さんが満足できる医療を提供しなくてはいけない、という共通認識ができているようでした。

これは、今回、製薬協広報委員会が企画した患者会米国研修での出来事でした。この研修は1月31日から2月7日にかけて、初めての試みとして、日本の患者会とともに米国に行き、アメリカの「患者エンパワメント」、「アドボカシー」など患者中心の医療実現にむけた最新事例を学ぶことを目的に企画されました。また、スタンフォード大学では「慢性疾患セルフマネジメント」を学び、さらには米国で実際に活動している患者会を訪問し、今後の継続的なネットワーク作りも行ってきました。製薬協広報委員会ではペーシェントグループ部会を中心として、5年ほど前から患者会の皆さんとコミュニケーションをはかり、患者会を訪問したり、国際シンポジウムを実施してきました。

これらの活動のきっかけとなったのは、1999年11月の欧米調査団の派遣に遡ります。直接欧米の医療の実態を学ぶことにより、日本との差、あるいは共通する問題、製薬協が果たしていくべき課題や役割を明らかにすることができました。この経験が201年および203年に実施した国際シンポジウムへと受け継がれ、今回の研修のテーマの一つである「患者エンパワメント」「アドボカシー」などの共有につながっていったわけです。今回の米国研修にあたり、製薬協の代表として参加した中外製薬の籠島鎮男広報委員会ペーシェントグループ部会長は、「米国の患者会は主体的、自立的に運営されているのが印象的でした。今回参加された患者会の皆さんは、ぜひご自身の会にフィードバックし、成果を共有していただきたい」と話しています。

今回の研修に参加したのは、下記の5団体9名の患者会の方々です。患者さん自身もいれば患者さんの家族や患者会の事務局の方もいます。一人のリタイヤもなく、全員元気に各プログラムに積極的に参加し、無事帰国しました。参加された患者さんに感想を聞くと「スタンフォード大学で受講した慢性疾患セルフマネジメントに関する研修は有意義で、自分たちの患者会に取り入れることも検討したい」とか「アメリカ式の患者会の運営方法を学ぶことができた」などという多くの声を聞くことができ、今後の展開が楽しみです。

また、地元患者会への訪問では、可能な限り参加者と同じ疾患の患者会を選定したこともあり、具体的で実践的な情報交換が行えたようでした。中には、今後継続的に交流していくことを決めた会もあり、交流の輪が大きく広がりました。このように、今回の研修は、多くの成果を上げ、無事に終了することができました。今回の研修内容に関しては、広報委員会で報告書を作成し、メディア等にも発表していきたいと考えています。

最後ではありますが、今回の研修に関して、アメリカ在住のサミュエルメリット大学看護学科助教授の近藤房恵先生に労をおとりいただきました。研修が非常に有意義に成功裡に終了できたのも先生のおかげであると、ここに記して感謝します。

●参加者(敬称略・五十音順)
井上龍夫(代表)日本IDDMネットワーク
岩永幸三日本IDDMネットワーク
植本泰久全国パーキンソン病友の会
岡田則子日本てんかん協会
柿沼章子はばたき福祉事業団
清藤美恵子全国膠原病友の会(鹿児島)
佐藤喜代子埼玉膠原病友の会
丹羽浩介全国パーキンソン病友の会
諸橋学日本てんかん協会
製薬協広報委員会ペーシェントグループ部会、事務局

●訪問施設カイザー・パーマネンテ病院オークランドセンター(オークランド)
スタンフォード大学病院(パロ・アルト)
SocietyforAging(全米高齢者協会:サンフランシスコ)
WORLD(HIVに立ち向かう女性患者の会:オークランド)
シリコンバレー障害者自立支援センター(サンノゼ)
糖尿病友の会(サンタクララ)

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