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NPO法人日本トゥレット協会

ロレンツォのオイルを求めて

NPO法人日本トゥレット協会会長 高木道人
トゥレット症候群は、一過性チック、慢性チック、トゥレット症候群と分類されるチック障害の中で最も重症のものであり、チックとして知られている、突然出現し、繰り返す、素早い動き(運動チック)と音や声(音声チック)とを主な症状とする神経の病気です。

この病気は、普通6歳から18歳の間に発症し、症状は、長期間にわたって、悪化と軽快を繰り返します。時には数週間あるいは数ヶ月以上症状が消えてしまうこともあります。大抵、大人になるにつれて症状は軽くなりますが、なかには大人になっても症状が続く人もいます。

トゥレット症候群とは?

運動チックには、まばたき、顔しかめ、首振り、肩すくめ、腕振り、体のねじり、ジャンプ、人や物に触る、などといった多彩な動きがあります。音声チックは、咳払い、鼻すすり、叫び声、卑猥な言葉や不謹慎な言葉を発してしまったり、自分や他人が言った言葉を繰り返してしまうといった症状です。

これらのチック症状は、どれも自分ではコントロールしがたいもので、本人が肉体的・精神的に苦しいばかりでなく、時には周囲の人々にも不快な感情を抱かせ、学校・職場・家庭での生活に支障がでます。この抑えがたい動きや音声が、この病気の特徴です。この病名は、1885年にこの病気を発表したフランスの神経科医ジル・ドゥ・ラ・トゥレット博士の名前にちなんで名付けられました。

トゥレット症候群には、強迫性障害、注意欠陥多動性障害、学習障害、睡眠障害、気分障害などの併発性が高率にみられ、これが本人の社会生活をいっそう困難なものにしています。

チックにたいする誤解!

チックは、従来、心の病気(心因性反応)だと考えられてきました。そして長い間、親の育て方や教師の対応の仕方がチックの原因だと考えられてきました。ところが1960年代にハロペリドールという薬が発見され、この薬をトゥレット症候群の患者に使ったところなんとチックが軽くなったのです。ハロペリドールは神経の伝達物質であるドーパミンの受容体をブロックする作用をもつ薬でした。この事実からチックは心の病気ではなく、神経の病気であることが明らかになったのです。つまり、チックの原因は、神経の異常であり、親の育て方や教師の対応は誘因だったのです。しかし、現実には、まだ、ここの関係を誤って理解している人たちがたくさんいます。

NPO法人日本トゥレット協会の設立!

チックは、従来、心の病気(心因性反応)だと考えられてきました。そして長い間、親の育て方や教師の対応の仕方がチックの原因だ2001年4月、トゥレット症候群の患者・家族・支持者が集まり、「患者・家族間の情報交換」「患者・家族と専門家および一般市民とのネットワークづくり」をとおして、「トゥレット症候群の患者・家族に住みよい社会を作る事」を目標に任意団体日本トゥレット(チック)協会が設立されました。それから2年が経ちました。この2年間の活動の中で、私たちが改めて知らされたのは、この病気の社会的認知度の低さと誤った知識の氾濫でした。すなわち、無知およびそこから生ずる偏見、間違った対応、それによる患者・家族の混乱でした。

そして、このような現状を脱却するには、患者・家族・支持者だけでなく、より広く一般市民の方々にも「この病気に関する正しい知識」を持っていただき、単に家族の問題としてではなく「社会の問題」として捉え、対応していかなければ解決しないという思いを一層強く持ちました。このような論点から、2003年、私たちは特定非営利活動法人日本トゥレット協会を立ち上げました。

ロレンツォのオイルを求めて!

白質ジストロフィーという難病にかかった息子ロレンツォの病気を治そうと、必死でその治療法探しに取り組む両親の実話を映画化したものが「ロレンツォのオイル」です。この病名を医師から告げられた両親は、図書館でその病気のことを調べます。そして、その内容を知ったときの驚き、悲しみ、落胆は言葉に表せないものでした。しかし、その後、両親はかわいい息子を助けたい一心で、夜も寝ないで必死にこの病気の勉強を始め、とうとう、製薬会社の研究者と協力して、その薬を発見するのです。そして、その薬のお陰で、今も世界中で多くの子ども達が生きているのです。

トゥレット症候群およびその併発症は心の病気ではなく、神経の伝達物質であるドーパミンやセロトニンの異常であることがわかってきました。しかし、いまだ根治療法は見つかっていません。

私たち患者・家族の希望は唯一つ病気が治ることです。一日も早い根治薬の発見を願っています。

「NPO法人日本トゥレット協会」のあらまし

設立:2003年
*目的:病気の正しい理解の促進原因究明・根治療法の研究への協力・支援患者・家族の支援
*活動:情報交換会学習会講演会・シンポジウムデイ・キャンプ会報発行(年4回)
*会員制度:正会員:この法人の目的に賛同して入会する個人および団体年会費:5,000円
*賛助会員:この法人の目的に賛同し、賛助するために入会する個人および団体年会費1口10,000円(1口以上)
*郵便払込口座:
0010‐7‐277815
加入者名:NPO法人日本トゥレット協会
*役員等:名誉会長瀬川昌也(医師)
会長高木道人(家族・医師)
副会長鳥羽和彦(家族・会社員)
副会長金生由紀子(医師)
理事有澤直人(教諭)、服部兼敏(大学教授)、松田純郎(会社社長)、谷口卓郎(事務局長)
監事小澤康弘(税理士・会計士)、二宮英温(会社社長)、廣野照海(元看護師)
顧問初山泰弘(医師)、太田昌孝(医師)、野村芳子(医師)、星加明徳(医師)、榊原洋一(医師)、崎山弘(医師)、菅野善夫(家族・弁護士)、正田浩之(家族・医師)
参与岩石隆光(雑誌編集長)、石澤雄司(会社社長)、土方弘克(会社社長)、木佐森達夫(会社社長)

*事務局:
〒170-0005  東京都豊島区南大塚3丁目43-11福祉財団ビル7階
TEL/FAX:03-6912-9625
Email:info@tourette-japan.org
*ホームページ:http://tourette-japan.org

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