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全国パーキンソン病友の会

全国パーキンソン病友の会事務局 長河野都
何とかして光明を、生きる喜びを味わえないものか、人間らしい生活を送れないものかと考え結成した「全国パーキンソン病友の会」も現在37支部総勢6,000人の会員を擁するに至りました。また特定疾患の仲間入りも果たし、ここ数年原因究明の研究は目覚ましく、治験薬の開発も進んでいます。しかし日々服薬を続ける患者にとり“医療費三割負担”など取り巻く環境は厳しい状況です。そのなかでパーキンソン病患者が今一番期待しているのは『完治療法』の開発なのです。

「全国パーキンソン病友の会」結成

何とかして患者が生きる喜びを味わえないものか、人間らしい生活を送れないものかと考えて、1973年(昭和48年)4月に4人の患者家族で、愛媛県パーキンソン病友の会を、初代会長の故河野正明氏が、愛媛県下を1軒1軒の患者さん宅を、杖をつきながら訪ねては玄関で追い返される、という経験を重ねながら、念願の「愛媛県パーキンソン病友の会」を結成しました。奥さんを伴って上京するたびに、神奈川県、東京都の代表とともに、厚生省(当時)にパーキンソン病の苦しさを直訴しました。1976年(昭和51年)3月に神奈川県、10月に東京都が友の会を結成、この年の11月23日に一都二県で「全国パーキンソン病友の会」(会員数531名)を結成しました。

  1. 原因究明の体制づくり
  2. 根本的治療法の早期開発と現患者の療養生活指導
  3. 治療費の公費負担
  4. 医療福祉の充実化
  5. 国立神経病院の早期開設と専門医療職の早期養成
  6. 早急にパーキンソン病患者の社会学的実態調査と、その対策の早期実現
の6項目を強く要望し、誤診されている例も訴えました。

全国友の会が結成されたことにより、全国に散在するパーキンソン病患者に与えた影響は強く、各地で支部組織を結成する基盤をつくり、会員さんの悩みや要求を整理して、要求の多かった治療費の公費負担の制度要求を実現させたことは、会を大きく広げていく要因にもなり、一人一人の会員さんの自信につながりました。

今まで家にばかり閉じこもっていた人々が、目が外に向き、外出してみようという気持ちになってきます。会は個人個人の要求を大事にしながら、全体のものにして、お互いの理解を深めるために、交流会、学習会、体験発表などをしては会報で知らせ、特に外出がままならなくなった人には、会報は大きな絆であり一筋の光明ともなって「自分一人が苦しいのではない」と仲間のいることに気づき、自然と病気に向き合うようになります。

健常者と一緒に

全国組織の患者会をつくったものの、健常者と違って患者が立ち上がって一致して行動を起こすことは並大抵のことではありません。会を発足させるときは医療関係者の方々のご協力があったものの、すぐ「治療費公費負担の実現」の要請書を持ち厚生省へ張り切って直接陳情に行きましたが、厚生省の壁は厚く、患者だけで交渉しても軽くあしらわれるといった調子で、弱い立場を痛感させられました。私達の患者会の活動を見ていた私達の職場の労働組合は、「原因も治療法もわからない難病について、予防もできないし明日にもわれわれがなるかもしれない」と受け止めて、組合レベルで「パーキンソン病とはどんな病気なのか」の学習会を開き、患者会が要求していたのとほとんど同じ要求項目を労働組合が要求の主体となり厚生省に要請したときは、「努力する」との回答が得られ、事態は一歩前進したのです。

それは患者とともに健康な労働者が一緒になって要求したからです。患者達が予算を要求しても「予算は国の税金です。税金を払っていない患者達が要求してもそう簡単に予算は出せません」と言っていたのに、元気な職場の友人達が「私達の税金をこの患者のために使って下さい」と態度で示したわけです。厚生省も無責任な回答はできなかったのです。

状況は一転して1978年の10月に、1979年度から「公費負担」(ヤール1、2は、はずされましたが)の実施が発表されました。

医療費3割負担

今、サラリーマンなどの医療費負担の3割への引き上げで、「日本医師会」「日本歯科医師会」「薬剤師会」「看護協会」が反対の行動で署名活動をしています。パーキンソン病患者さんの中にもヤール1、2度不況の嵐の中で、リストラになり、さらに進行性の病気を抱えて病気が良くなることはありません。

また、3割負担導入で毎日飲み続ける薬代の負担も値上げになることは大変なことなのです。どうして生活していけるでしょうか。医療関係者が立ち上がってくれたことは大変嬉しく大歓迎です。患者も一市民(家族の中には子供もいれば、両親を抱えている人もいます。)なのです。共通の要求や願いは一緒にやっていきたいと思います。

完治療法を待っている

またパーキンソン病も特定疾患の仲間入りをして、ここ数年原因究明の研究も目覚しいものがありますし、治療薬の開発も進んでおり、私たちパーキンソン病患者は完治療法の開発に期待を持っております。昨年は日本神経学会が「治療ガイドライン・パーキンソン病の治療」を完成させました。会としては共同募金の援助により新たな冊子「患者が編集したパーキンソン病ノート」を作ることになりました。

現在、友の会は37支部、ほかに本部直轄の「つぼみの」を加えて会員6,000人を擁するまでに至っております。今後とも加盟を目指して努力しているところが数ヶ所あります。一つ一つの個人の要求を制度要求にまで高めています。一人の力は弱いけれどみんなと手を組み力を合わせて、健常者にも自分たちの要求の内容を理解してもらい社会的支持のもとに行動してきました。これからもこの姿勢は変わらないと思います。

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