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新医薬品の承認状況と審査期間
―2017年実績と過去10年間との比較―
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薬効分類別[7]の集計では、2017年は抗悪性腫瘍薬が最も多く8品目で全体の33%を占めていました。次いで、生物学的製剤[8]、代謝性医薬品が各3品目、化学療法剤、中枢神経系用薬、抗アレルギー用薬が各2品目でした。過去10年間で見ると、代謝性医薬品が71品目と最も多いですが、抗悪性腫瘍薬の承認数が特に2014年以降大きく増えてきており、2017年は全体に占める抗悪性腫瘍薬の割合は特に高いことがわかりました(図5)。近年、多くの製薬企業が今なおアンメットメディカルニーズが残るがん領域の治療薬開発に取り組んできていることが反映された結果と考えられ、今後もこの傾向は続くと推測されます。

図5 薬効分類別の品目数の割合と推移(NME)
表図5 薬効分類別の品目数の割合と推移(NME)
mark [7]
薬効分類は、各品目の添付文書に記載されている薬効分類(日本標準商品分類番号(87)に基づく分類)をもとに大分類別に集計しました。
mark [8]
生物学的製剤は、大分類「61 生物学的製剤」に該当する薬剤で、中分類では「631 ワクチン類」、「632 毒素及びトキソイド類」、「633 抗毒素及びレプロスピラ血清類」、「634 血液製剤類」、「635 生物学試験用製剤」、「636 その他の生物学的製剤」が含まれます。

まとめ

新医薬品の品目数についてPMDAの公表情報等をもとに集計した結果、2017年は85品目と過去10年間で2番目に少ない品目数でした。ただし、2018年1~3月には新たに43品目(NME 21品目)が承認されており、2017年1~3月の25品目(NME 7品目)より多く、年度ごと(2017年度:2017年4月~2018年3月)で集計した場合は、今回と異なる結果となったと考えられます。
 また、審査期間(申請から承認までの期間)について、2017年の審査期間の中央値は10.0ヵ月であり、PMDA審査体制強化に伴い審査期間が大幅に短縮した2011年以降、安定して短い期間が持続されていることがわかりました。近年、日本の審査期間は米国、欧州と比較しても同等あるいは短い期間で推移しており、このことは、日本での革新的医薬品の患者さんへの早期アクセスを実現する意味でも、グローバル開発で日本の評価を考える意味でも、非常に重要であると考えます。なお、世界に先駆けて日本で開発され、早い段階で有効性が期待される製品に対し、PMDA支援により早期実用化を目指す「先駆け審査指定制度」が2015年4月に創設されています。2018年に入り、本制度の指定品目として、「ゾフルーザ錠10mg、20mg(塩野義製薬)」と「ラパリムスゲル0.2%(ノーベルファーマ)」がそれぞれ2月23日、3月23日に承認されましたが、これらの品目の審査期間は非常に短く、それぞれ4ヵ月、6ヵ月弱でした。今後日本で引き続き革新的医薬品を創出し続けるためにも、先駆け審査指定制度をはじめとした、日本の革新的医薬品に対する審査制度がさらに充実していくことが期待されます。

医薬産業政策研究所 主任研究員 粟村 眞一朗

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