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「第21回 省エネ・温暖化対策技術研修会」を開催
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3.システム導入事例

2014年2月にオルガノ開発センターに導入した事例を紹介します。
 導入前は蒸気加温で60℃温水を供給していましたが、「水熱利用システム」を用いて「冷房用冷水の冷却排熱」と「地下水熱」を熱回収して温水加温を行うことで、60℃温水を供給することになりました。冷水と地下水の2つの「水の熱」を切り替える機能により、冷房負荷の無い時間・季節は、自動で地下水熱利用に切り替わることで、温水の24時間・年間負荷に対応しています。高いシステム稼働率を得ることで、大幅なエネルギーコスト削減を実現しています。

東京電力エナジーパートナー E&G事業本部 部長 原田 光朗 氏
■講演4 「熱を出さない工場」のための新たな省エネ対策

東京電力エナジーパートナー E&G事業本部 部長 原田 光朗
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1.はじめに

ロス削減の観点から3つの省エネ対策を紹介します。ロスの所在が、日常的に使っている物や、昔から目にしている物にあるとそのロスに気が付きにくいのですが、ロスに気が付き削減できると新たな省エネルギー推進が期待できます。

2.事例1:“自己排熱回収+ヒートポンプ”による排熱ロス削減

カルビー新宇都宮工場[1]の廃水処理における、“自己排熱回収+ヒートポンプ”(以下、本システム)の事例です。従来、工場廃水(25~30℃)をバクテリア処理するために蒸気で60℃に加熱し、その処理後に35℃で放流槽から排出していました。その省エネ対策として、35℃の放流槽排水から熱回収し、ヒートポンプで60℃に昇温し加温槽加熱に用いることにより、大幅な省エネルギーを実現しました。その効果は1次エネルギー使用量が▲43%、CO2排出量は▲48%であり、投資回収年3.2年と報告されています。
 従来の排熱回収は、単なる熱交換(高温側から低温側への熱移動)がほとんどでしたので、ほしい温度よりも高温の排熱源が必要でした。ところが本システムでは、排熱温度がほしい温度よりも低温であっても排熱回収が可能となります。本システムの特長は、(1)自分の排熱を利用できる、(2)排熱温度の高温化により熱的な質が向上する、(3)従来使用できなかった低温度排熱利用により排熱回収量が拡大する、の3点です。
 現在多くの熱利用設備においては自らが出している排熱はそのまま排出されていますが、本システムの採用により、排熱回収が可能となり省エネ推進が期待できます。自らが出している排熱を熱回収すると、最終的に排出される温度は低くなります。すなわち、省エネが進むと熱は出されなくなります。
 あらためてみなさんの工場から出されている排水・排気・冷却水等の温度・量をご確認いただくことで、思いがけない省エネ対策の発見につながることも期待できます。

mark [1]
カルビーHP: http://www.calbee.co.jp/csr/ (2012)

3.事例2:“増し保温工法”による蒸気配管からの放熱ロス削減

ボイラーで蒸気を発生させる際の投入エネルギーのうち、蒸気配管からの放熱ロスはおよそ10~30%と言われています。その蒸気配管からの放熱ロスを半減できる省エネ対策が、増し保温です。パイロジェルXT[2]は、シリカエアロジェルをグラスファイバー繊維に含浸させた保温用ブランケットで、低い熱伝導率と撥水性・水蒸気の透過性を有する素材です。パイロジェルXTの熱伝導率は、従来の断熱材(ロックウール・グラスウールほか)の半分以下です。言い換えると、同じ断熱性能を得るのに、従来断熱材の半分以下の薄い厚みで可能となります。

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