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「製薬協メディアフォーラム」を開催
テーマは「危機管理としての感染症対策」
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図4 健康ではない期間
図4 健康ではない期間

出典 平均寿命(平成25年)は、厚生労働省「平成22年完全生命表」、「平成25年簡易生命表」より、健康寿命(平成25年)は、厚生労働省「平成22年/平成25年簡易生命表」厚生労働省「平成22年/平成25年人口動態統計」、厚生労働省「平成22年/平成25年国民生活基礎調査」総務省「平成22年/平成25年推計人口」より算出。厚生科学審議会地域保健健康増進栄養部会・健康日本21(第二次) 各目標項目の進捗状況については、http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10601000-Daijinkanboukouseikagakuka-Kouseikagakuka/sinntyoku.pdf. 2015/9/25を参照

年齢別の主な死因の構成割合を見ると、高年齢では老衰、心疾患に次いで肺炎が多くなっています。肺炎で亡くなる方の多くが65歳以上ですが、もう1つ、一度肺炎にかかってしまうとその後も死亡リスクが増える傾向が全年齢において見られ、健康寿命を阻害することになります。中でも、肺炎球菌が原因のものは一番重症度が高く、亡くなる率も高いです。そこで肺炎球菌の感染症予防が重要となりますが、肺炎球菌ワクチンには13価結合型と23価多糖体の2種類があります。肺炎にかからないようにするために、高齢の方や基礎疾患のある方には、肺炎球菌ワクチンを打つことが特に有効となります。ただし高い接種率を保つことが大事で、そのためには定期接種化やいろいろな形での啓発が必要となってくると思います。

ICT(感染対策チーム)のラウンド

慶應義塾大学病院の例ですが、感染症を適切に診断して治療するにあたり、ICT(インフェクション・コントロール・チーム)がサポートしています。感染症は微生物が宿主の臓器に感染し、その微生物に対して抗菌薬を使って治す、という流れですので、感染部位、抗菌薬、微生物が密接にかかわっています。よって感染の有無や部位、原因等をよく調べてから治療することが大事です。最終的な決め手は微生物学(培養)検査となりますが、この検査にあたっては、抗菌薬による治療開始前に採取することと、血液培養は異なる部位から2セット採取することが重要です。迅速診断検査の併用も広く行われるようになっており、ベッドサイドですぐに実施できる検査もいろいろな感染症に徐々に適用できるようになりました。また、培養が難しい場合等には、新しい方向性として遺伝子診断法が発展しつつあります。

抗菌薬の適正使用とは

本当に必要な症例に対して、最も適切な抗菌薬を選択し、適切・十分な量を、適切な(可能な限り短い)期間で使用することにより、耐性菌を出現させない投与法を行うことが肝要です。また、中途半端な濃度を続けると耐性菌が出やすくなりますので、高用量・短期間治療は通常量・長期間治療より優れていると言えます。慶應義塾大学病院の例でも、抗菌薬の使い方を啓発していった結果、ここ数年の使用量推移を見てみると、ペニシリンや第一世代セファロスポリンは増加していますが、最強の抗生物質であるカルバペネムは増えておらず、コントロールできています。これによって、カルバペネム系薬感受性率もかなりの改善を図ることができました。

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