製薬協について 製薬協について

Topics | トピックス

最新号目次へ 既刊号一覧2014年5月以降2014年3月以前 pdf
179号タイトル
トピックス画像
前へ12345655次へ
「2017 ライフサイエンス知財フォーラム」を開催
line03 line03 line03

2017年2月7日にソラシティカンファレンスセンター(東京都千代田区)において、製薬協主催、一般財団法人バイオインダストリー協会の後援により、「2017 ライフサイエンス知財フォーラム」を開催しました。iPS細胞が初めて報告されて10年目にあたる今年、「再生医療がもたらす知財戦略と事業戦略のパラダイムシフト」と題し、産官学、各々の第一線で活躍する演者の方々に、講演・議論していただきました。当日は330名を超える参加者を迎え、再生医療の実用化へ向けた課題、国の支援、産業界とアカデミアとの連携のあり方、知的財産保護の望ましい姿等について活発な議論が行われました。本稿では、講演内容およびパネルディスカッションの概要を報告します。

会場の様子
会場の様子

テルモ株式会社 ハートシート事業室長 鮫島 正 氏
■講演1

ハートシートの開発と知財戦略
テルモ株式会社 ハートシート事業室長 鮫島 正
line03

テルモは、主力事業の展開と中長期的な医療ニーズを想定して、2001年から心疾患を対象とした再生医療の取り組みを開始しました。ハートシートの対象となる心不全の患者さんは、心機能分類でIII度かIV度、左室駆出率が35%以下になります。治験の症例数は少ないですが、7例中5例の患者さんで心臓の機能や容積で改善が認められ、また、長期の予後も良い結果が得られたと考えています。この治験結果から承認を得て、1476万円の保険償還価格で、条件期限付き承認に対し、学会で定められた基準を満たした病院で使っていただくことになりました。開発当初は、心臓に注射で移植する検討を進めていましたが、NEDO事業やスーパー特区制度に参画したことから、2008年に細胞シート工学を使った細胞シートでの移植に方向転換し、2014年の法改正の後に承認を得ています。スーパー特区は良くできた制度で、大学での臨床研究から企業治験への移行がスムーズに行えました。そして、法改正により再生医療等製品の区分と条件及び期限付き承認の制度が設定されたことにより、弊社が想定していた当初の計画より承認取得までに5年以上の短縮が図られました。現在は本承認に向けての課題解決に取り組んでいます。
 再生医療等製品の知財戦略として考慮するポイントは、医療行為と特許対象の考え方、技術の組み合わせと独占性、開示される特許とノウハウとしての保護の3つを挙げることができます。

前へ12345655次へ
最新号目次へ 既刊号一覧2014年5月以降2014年3月以前

このページのトップへ