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「第3回 コード・コンプライアンス管理責任者/実務担当者会」を開催
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図3 Public goodの希薄化の構図
図3 Public goodの希薄化の構図

どのような要素があると人は研究参加をしていくかということについての意識調査を見ると、パブリックにとって利益があるということが大きな鍵になることがわかります。つまり、その意味は、人は極めて利己的な動物であるため、パブリックの1人が自分であって、自らにとっても利益があるのであれば、皆は研究参加をしていきます。一般的に自らもかかるかもしれないという疾患の研究であれば、研究参加をしていきますが、自らはかかることがないと思う場合には、なかなか支持が得られない、ということになります。こうした「パブリック」という意味が希薄になっていかざるを得ない個別化医療の中で、創薬のあり方がこのままで良いのかということが、私が問いたいことです。

こぼれ落ちる水をどう受け止めるか?

個別化医療に向かう創薬では、そこからさらにこぼれ落ちていく、無数の「さらに弱い者・持たざる者」により深く寄り添う姿勢がこれまで以上に製薬企業に問われることになります。短期的な収益をほごにしてでも常に患者さんの立場に立った判断をするという姿勢こそ、社会の共感と敬意を獲得し、長期的な観点では企業を守り、ひいては収益を確保する社是になると言えます。しかし、これら「こぼれ落ちていく」より弱い集団に手を差し伸べることは、その創薬から見込まれる売り上げがさらに小さく、高コスト、場合によっては不採算であるため、企業にとっては厳しいものになるかもしれません。個別化医療をこのまま進めていこうとする限りは、政策・規制/制度もそうしたPublic goodを目指した創薬をより手厚く支え手当てするものであるよう改変されていくべきです。また、おそらくは、個別化医療の時代の創薬においては、こうしたこぼれ落ちていく無数の「さらに弱い者・持たざる者」と日々直接接し、診療している臨床医の役割が、特に重要になっていくと思われます。

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