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Personal Health Recordの活用
─「医療健康分野のビッグデータ活用研究会」レポート─
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表1 PHR(Personal Health Record)の活用に対する期待
表1 PHR(Personal Health Record)の活用に対する期待

PHRには、究極的には個人の医療や健康に関するすべての情報が生涯にわたって蓄積されることが理想ですが、まだ十分な統合化の状況にはありません。現状、個別のPHRのアプリによって収集されている情報には身長、体重、血液型、バイタル情報(脈拍、呼吸、血圧、体温等)、アレルギー、既往歴・症状、通院・検査・診療、処方・投薬、服薬状況、主治医のコメント、ケアプラン、食事、運動、健康診断、医療保険関連情報等があります。これらの情報は、多くの場合、医療機関や薬局、保険組合、ヘルスケア事業者等PHRアプリの提供側に蓄積されています。このような各個人に関するデータが個人別に紐付けされ、集積され、保存・管理する機能をもって、EMR(電子カルテ)やEHRとも連携したPHRシステムを構築する動きも始まっています。
 日本におけるPHRの活用についての議論は、すでに10年ほど前より経済産業省[3]等で行われています。2010年に政府のIT戦略本部が「どこでもMY病院」のサービス構想[4]を公表していますが、これは国民一人ひとりが自分の健康医療情報をもつというPHRの考えに基づいたものでした。その後2015年には総務省の「クラウド時代の医療ICTの在り方に関する懇談会」[5]でPHR実現に向けての課題等が検討、報告されています。また、2016年には国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)が「PHR利活用研究事業」を立ち上げています。さらに同年の10月には、厚生労働省の検討会より「ICTを活用した「次世代型保険医療システム」の構築に向けて」[6]という提言が出され、その中で、患者さん・国民を中心としたオープンな保健医療情報基盤(PeOPLe)の整備について提案が出されています。このPeOPLeは個人の保健医療データを一生涯にわたって統合した、まさにPHRの発想です。 一方、日本医師会においても「かかりつけ連携手帳」の電子化を検討する等、官民におけるPHR普及に向けた取り組みが活発化してきています。

mark [3]
日本版PHRを活用した新たな健康サービス研究会 http://www.meti.go.jp/policy/service/files/phr_houkoku_honbun.pdf(2017/01/31参照)
mark [4]
高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部 http://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/100511honbun.pdf(2017/01/31参照)
mark [6]
保健医療分野におけるICT活用推進懇談会 http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000140306.pdf(2017/01/31参照)

PHRサービス事業者の日本での動き

日本においても5年ほど前からいくつかの企業が、患者さん・医療機関向けのアプリケーションやPHRプラットフォームの提供を行っていますが、広まってきたのは2~3年前からです。これらのプラットフォームを使い、実際に個人へのPHRアプリ提供を行っているのは、製薬メーカー、医療機関、薬局等が中心です。最近は官公庁、自治体や一般企業、健康保険組合等にもPHR活用の動きが広がりつつあります。

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