製薬協について 製薬協について

Topics | トピックス

最新号目次へ 既刊号一覧2014年5月以降2014年3月以前 pdf
177号タイトル
トピックス画像
前へ12345次へ
知的財産委員会の訪韓ミッション報告
line03 line03 line03

今回の訪韓ミッションでは、日本政府機関、特許法律事務所および産業団体とのネットワークを構築するとともに建議事項についての意見交換および支援・協力を要請し、韓国知的財産関連政府機関には建議事項についての意見交換と改善要望を行いました。以下、建議事項の詳細と各訪問先との面談について紹介します。

2.課題内容について

(1)特許権の存続期間延長が認められる延長期間の算定方法

・外国臨床試験期間
 韓国の特許権存続期間延長制度のもとでは、外国での臨床試験結果を韓国食品医薬品安全処(MFDS)に提出し、MFDSが当該新薬の許可等のために当該資料を参酌した場合であっても、当該外国での臨床期間は、新薬の許可手続等に必要な期間として認められず、特許の延長期間に算入されません。
・補完期間
 新薬品目許可のために必要な原料医薬品登録審査、安全性・有効性評価審査、基準および試験方法審査、ならびに医薬品の製造および品質管理基準評価の手続きにおいて資料の補完要請を受けた場合、当該資料の補完期間は、特許の延長期間に算入されない期間とされています。

製薬協の要望
 上記運用により、日本、アメリカ、ヨーロッパと比べ韓国では特許の延長期間が短くなっていることが製薬協会員会社を対象とする調査でわかりました(表1)。日本、アメリカ、ヨーロッパは外国で実施した臨床試験期間の算入を認めていることから、韓国において認められる延長期間が短い一因として、延長期間算定方法の相違が考えられます。そこで、韓国において知的財産権による適切な新薬の保護を図るため、特許権存続期間の延長を認める算定方法を改善し日本、アメリカ、ヨーロッパと同等の特許の延長期間が算定される運用を求める提言を行いました。

表1 延長された特許権存続期間、韓国とアメリカ、ヨーロッパ、日本との対比
表1 延長された特許権存続期間、韓国とアメリカ、ヨーロッパ、日本との対比

※製薬協会員11社23事例の平均

(2)特許権の存続期間延長が認められた延長期間中の特許権効力範囲

韓国特許法第95 条(許可等による存続期間が延長された場合の特許権の効力)
 第90 条第4 項によって特許の延長期間中の特許権の効力は、その延長登録の理由になった許可等の「対象物」(その許可等において物に対して特定の用途が定められている場合には、その用途に使用される物)に関するその特許発明の実施行為にのみ及ぶとされています。

製薬協の要望
 特に塩やエステルのみが異なる後発医薬品が特許権の効力の範囲外となる運用がなされるとすれば、延長期間中における特許権の効力範囲が不十分となります。そこで、韓国において知的財産権による適切な新薬の保護を図るため、以下の3点を求める提言を行いました。

a. 特許権の期間延長登録出願時に有効成分の塩・エステル・isomerを限定しない形での出願が認められるようにすべき。
b. 特許権の権利範囲確認審判の判断において、塩・エステル・isomer違いの改良新薬等後発品が延長された特許権の効力範囲に入るよう「対象物」(韓国特許法95条)の用語を解釈すべき。
c. あるいは、後発品レベルの最低限のデータがあれば、塩・エステル・isomer違いの改良新薬等後発品が承認されるという韓国独自の医薬品承認許可制度(以下、改良新薬制度という)を廃止し、新薬レベルの臨床試験データによって有効性と安全性の確認を求める制度とすべき。

前へ12345次へ
最新号目次へ 既刊号一覧2014年5月以降2014年3月以前

このページのトップへ