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「第28回 製薬協政策セミナー」を開催
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今後そうした形態の取り組みを進めるうえで、われわれ製薬企業に何が必要なのかと言えば、自社のケーパビリティーがどこにあって、強みがどこにあるのか、足りないものはなんなのか、自分たちはどの疾患を攻めたいのか、そういったことを明確化することだと思います。そうすることで、どのような能力が必要なのか、技術をどこに求めればよいのかも明らかになります。この繰り返しが、大西課長が話されたベンチャーオリジンの薬剤増加にもつながります。
 そもそもわれわれ製薬企業は、自社品にこだわってきたわけではありませんし、アメリカのベンチャーやアカデミアとの共同研究だけでなく、近年は日本の大学や日本のベンチャーとの共同プロジェクトもますます増えています。今後もベンチャーやアカデミアとの協働により、さらに良い形で日本発の革新的な新薬が創出され、世界市場に投入される例も増えていくものと確信しています。そうした中で、人材交流もより活発化していくのではないでしょうか。

チームワークで革新的新薬の創出を

三田 最後に、新薬創出型の製薬企業の将来にどのようなことを期待されるか、ひとことずつお聞かせいただきたいと思います。
長岡 畑中会長の講演で製薬企業では売上高研究開発比率が非常に高いというお話がありましたが、それは製薬産業が研究対象に非常に恵まれている産業だからではないかと思います。いわゆるアンメット・メディカル・ニーズが依然としてたくさんある産業だということです。加えてもう1つ、サイエンスの進歩が想像以上に速いことの影響もあると思います。患者からのニーズに応え、サイエンスの進展がもたらす機会を活用して創薬を進めていくために研究開発の水準が年々高くなり、結果として売上高研究開発比率が高くなるのでしょう。日本の企業には、長期的な視野やチームワークといった非常に優れた特性もあるのですから、産業として恵まれている部分を活かしながら、世界的創薬国としてのポジションを今後も維持・発展させていただきたいと思います。
遠藤 長年にわたり、新薬を創出できるのは欧米以外では日本だけでした。そうした認識に基づき、日本の製薬業界はわが国の産業のリーディング・インダストリーになるべきだという議論が30年ほど前からありました。さまざまな国内産業で国際化が進んでいる一方で、製造業では生産が沈滞化している例も少なくありません。そうした国内産業の中にあって、製薬産業のプレゼンスはますます高まり、非常に重要な位置づけにあると思っていますが、やや発展の加速度が低いようにも感じられます。日本の産業全体が新たな成長のフェーズに進むためにも、製薬産業の発展は不可欠と考えられますので、ぜひ頑張っていただきたいと思います。
大西 厳しい言い方をすれば、今後予想されるジェネリック医薬品の急増により、新薬を創出する製薬企業は事業の継続が難しくなる可能性があります。しかし、新薬を創出し続けられなくなったとしても、ドラッグ・リポジショニングなど、それぞれの企業がそれぞれの戦略をもつことで、付加価値のある医薬品を生み出す余地はいくらでもあるでしょう。企業には、生産活動を通して雇用を創出し、経済の発展に貢献していくという社会的使命があります。製薬企業の形態は世界的にも大きく変わっていくことは間違いないと思いますので、そうした時流を捉えながら、世界の保健医療水準の向上に貢献していただくとともに、ぜひ今後の日本経済の成長にも貢献していただきたいと思っております。
 厚生労働省ではこのたび、「国際薬事相談」を創設することになりました。これはPMDAや厚生労働省がもっている海外の薬事等に関する情報を、積極的に提供していこうという取り組みです。情報の中には、PMDAが米国食品医薬品局(FDA)や欧州医薬品庁(EMA)、あるいはアジア各国の規制当局などから得た規制ルールや制度の情報もあり、海外に展開しようとする各製薬企業にとっても有用であると思います。厚生労働省としては、製薬産業のグローバル化にもいっそう貢献していきたいと考えていますので、ぜひそうしたサービスも活用していただきたいと思います。
畑中 製薬企業の思いは、アンメット・メディカル・ニーズのあるところに価値の高い医薬品を提供し、それを通じて日本及び海外の患者さんの健康、福祉の向上に貢献していきたいということです。そうすることで、最終的には日本の経済成長と国際貢献にも寄与できます。それに加えて、個別化医療や医薬品の最適使用に向けた取り組みの推進をはじめ、日本が世界に誇る国民皆保険制度の維持にも役立てるよう、さまざまな課題に積極的にチャレンジしていきます。
三田 本日は、世界的にも関心が高まっているテーマである医療費適正化とイノベーションの評価について、有意義なディスカッションができました。先のリオデジャネイロ・オリンピックでは、チームワークが重要となる種目で日本選手の活躍が目立ちました。日本が得意とするチームワークで、今後も製薬企業が革新的医薬品を創出し、世界の医療に貢献されることを期待してやみません。
 本日は、貴重なご意見やご助言をいただき、ありがとうございました。

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