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市民・患者とむすぶ

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第3回 患者団体アドバイザリーボード」を開催
「製薬協 産業ビジョン2025」などについて意見を交換
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次世代医療(P4+1医療)の実現のために

しかしながら、その実現には課題もあります。疾患リスクを予測する精度の技術的な課題や先制医療を行うということが社会にどのように受け入れられるのか、また、予防医療の選択、遺伝子情報の提供や治験への参加において、患者さんが自ら考え判断する場面がこれまで以上に増えてくるということが予想されます。しかしながら、その段階で医療者と患者さんが治療に関して十分に意見を交わすレベルには、まだ達していないのではないかとも考えます。
 そのような状況のもとで私たちが行うべきことは、次世代医療に真に有益となる医療情報のデータベース化の実現と、P4+1医療を推進するための議論と意見形成および情報発信を患者団体のみなさんにも協力いただきながら進めることです。
 さらに、患者参加型医療の実現に向けた育薬の推進において、製薬協は患者団体のみなさんや日本医療研究開発機構(AMED)等と連携し、患者ニーズを効率的に創薬研究開発に反映する仕組みを少しでも早く構築したいと考えています。これらの活動を通じて患者さんが主体的に医療へ参加できるように支援することが、私たちの責務ではないかと考えます。

健康先進国の実現を支援する 〜心おきなく健康で長生きできる社会に〜(ビジョン4)

ビジョン4では、患者参加型医療の推進に寄与し、より質の高い人生を送ることができるようになるとともに、社会保障制度の持続可能性を高めることにも貢献することを意図し、この想いを「心おきなく」という言葉に込めました。
 患者参加型の医療を推進するには、国民のヘルスリテラシー[1]の向上が課題です。また、健康長寿社会を支える医薬品の給付と償還の仕組みに対し、製薬業界としても政策提言する機能を強化していくことが必要です。
 患者さん自ら医療に参加する社会とは、どのような社会でしょうか。個別化医療、予防医療、先制医療が普及し、発症前、ひいては日頃から健康管理への興味・感心が高まる社会ではないでしょうか。そうなれば医療を受ける側の意識として、医療に対してより主体的にかかわることを目指すようになると考えます。たとえば、治療内容の決定に自らも参画する、あるいは新薬開発プロセスに患者さんの立場から参加する、そのようなかかわり方です。そのためには、判断や行動の基礎となる情報収集が重要となります。医療者には病気や治療方法に関する情報をよりわかりやすく説明することが、製薬企業には医薬品を適正に使用するための有効性・安全性に関するより詳しい情報を提供することが求められると考えます。
 昨今、医療情報の収集はICTの進歩で比較的容易になってきましたが、それらを選択するための判断・基準はないに等しい状況であることから、患者さんが意思決定に活かすことはたいへん難しいと思います。その中で公的機関が積極的に発信源の担い手となることが極めて重要になってきます。たとえば、医薬品医療機器総合機構(PMDA)から、新薬審査情報、副作用情報、添付文書情報などさまざまな医療情報が、国立保健医療科学院等からは治験・臨床研究情報が発信されています。またAMEDでは、未診断・希少疾患患者の診断を確定し、病態解明を進めるための診療体制を構築しようとしています。医療情報がわかりやすい形で発信されていることは、ヘルスリテラシー推進の観点からも大変重要です。医療情報の提供体制の充実は、医療を受ける側が自ら学び、意思疎通を図ることができるようになるための土壌作りと考えます。したがって、製薬協はPMDAやAMEDをはじめとする公的機関に医療情報をより多く発信していただくよう働きかけていきます。また、企業の開発戦略や知的財産権等にも配慮したうえで、難病・希少疾患および小児領域に関する治験情報の提供に自ら努め、国民・患者さんのニーズを満たすための情報提供活動にも取り組んでいきます。





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健康面での意思決定に必要な情報・サービスを調べ、理解し、評価し、活用する能力

アドバイザリーボードメンバーのコメントと回答

 ・ 製薬協の目指すところを明確に示してくれたことは、患者、社会にとってありがたい。患者は納得したうえで医療を選択したいので、情報はとても重要と考える。製薬協と患者団体が協力しながらともに進んでいきたい。
 ・ ビジョンの資料は患者会でも共有し、患者団体のビジョン形成に使いたい。現状では法整備など準備不足な点もあると思われるので、テーマごとに患者団体と製薬協とがコラボレーションできる仕組みを作れば、より理解が進むのではないか。
 ・ 希少疾患や難病の情報提供など盛り込んであり、頼もしく思う。疾患をかかえて生まれた子どもたちが成長し、自分の病気を自ら学んでいく段階にきている。情報はとても重要。加えて、最近の課題でもある災害時における対応にも触れていただけると良いと思う。
 

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